207話:烏天狗の過去 ページ29
貴方「暑い……」
洞窟の奥へ進むと、段々暑くなってきた。
烏天狗「カルラのせいだ……。」
貴方「カルラの…?」
烏天狗「カルラは炎を操る妖怪。……多分、僕達の侵入に相当怒ってると思う。」
貴方「……歓迎されないのは分かってたけど…。でもどうして烏天狗まで…。親戚とかじゃないの?」
烏天狗は暗い顔つきになった。
烏天狗「まぁ……そうなんだけど…。昔、僕は人間に恋をしたんだ。」
貴方「え…?妖怪も人間を好きになるの?」
烏天狗「……それなりにね。それで、きっとカルラも喜んでくれる、応援してくれるって思って……その事を話したんだ。
でもカルラは怒った。僕に罰を与えて、この山から遠い所に飛ばした。僕は追放されたんだ。」
貴方「そうなんだ……でも今はこのおおもり山の守護者なんでしょう?」
烏天狗「うん……。その人間の女が死んだんだ。だから帰って来て、僕をここの守護者にした。そうする事で、人間と接触しないように。」
貴方「でも、こうして私と接触しちゃってるから……カルラは……。」
烏天狗「そういう事。でも理由はそれだけじゃ……」
烏天狗がそこまで言いかけた時、
烏天狗と似たような、とてもキツイ声が響いた。
??「止まれ!人間が何をしに来た!」
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作者名:暁兔 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年7月14日 0時