＊Happy Halloween！4 ページ5
トン「死んで、どうぞ。」
ここは要塞の外。
月光を背に受け朱い瞳を怪しげに光らせるウィザードは、その真っ黒いローブの内からダイヤモンドの輝きを放つ美しい剣をすらりと引き抜いた。そして、要塞から命からがら逃げ延びた者を容赦なく切り捨てる。目深に被ったフードに着けられた、絢爛なカラスの羽のブローチが揺れた。
グル「〜♪♪〜♪」
そのウィザードと背中合わせに戦う、奴の深い低音の鼻歌が聞こえたらもう遅い。何故なら声の主を視認しようと振り返った、次の瞬間には絶命しているからだ。その殺人鬼は頭の斜め上に血で汚れた白い仮面を着け、砂漠色をしたボロボロの外套を羽織り、闇の中血の色をした目と美しい金糸を返り血に潜らせる。両手には鉈が握られ、目で追えぬ程の速さで斬撃を繰り出していた。
グル「trick or treat！！さぁ！パーティを楽しもうじゃないか！」
凛と響き渡るその声に、一瞬だがその場にいる者は奴らが侵入者だということも忘れ、彼の言葉に耳を傾け酔いしれる。
そんなグルッペンの横顔を見てトントンは、闇に溶けるカラス色のフードの下でクスリと笑みを漏らした。彼は何時だって本当に楽しそうに戦争するものだ。
月明かりの下、青白く照らされたこの場所は正に地獄絵図。だが、トントンは己の内のいたずら心とやらが年甲斐もなく湧いてくるのを抑えられなかった。
たまには思いっきり暴れるのも悪くない。と、彼はまた一人切り捨てながら心の内で呟いた。
11/1、グルッペンは群青の国の国境に築かれた要塞がほぼ皆殺しの壊滅的被害に遭ったことについて王国軍との会議に呼ばれた。会議中、知らぬ存ぜぬを貫き通す彼に王国軍もほとほと困り果て、その結果、最終的に『正体不明のテロリストが何らかの目的を持って群青の国を襲った』というなんともふわっとしたものに落ち着くことになりましたとさ。
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天の声 - 終わった…の…か？…(¬_¬) (2019年3月8日 0時) (
レス) id: b4078055ec (このIDを非表示/違反報告)
Karasu - 終わり…ですか？？ (2019年1月6日 18時) (レス) id: ce467b078d (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ - 初コメ失礼します！高機能のうさぎ……天国編に出てきたうさぎかと思いましたw (2018年3月1日 21時) (レス) id: 0e94862c9b (このIDを非表示/違反報告)
てっさん(プロフ) - イメ画とても素敵です…色合いから何から何までどストライクで好きです…初コメ失礼致しましたっ (2018年1月17日 0時) (レス) id: c960d35a04 (このIDを非表示/違反報告)
サクヤ(プロフ) - ninaさん» そう言って頂けて嬉しいです！！ありがとうございます！！ (2018年1月15日 20時) (レス) id: f3b38bb195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サクヤ | 作成日時：2017年12月23日 8時
