＊Christmas 3 ページ23
今日はクリスマスだ。エーミールはカフェラテ色のマフラーを首に巻き、白い息を少しだけ弾ませて基地へと向かった。鞄には今朝グルッペンから送られてきた、蝶のあしらわれたルーペが大事に入れてある。今年のはマトモだったからネタ枠は他のメンバーの誰かなのだろう。
はやる気持ちで基地に着くと、玄関に入るなり大階段からAが顔を覗かせた。
A「教授！」
パアッと効果音がつきそうな彼の笑顔に手を振ると、彼は一目散に階段を降りてきた。そんなに急ぐと危ない、と注意をしようとした次の瞬間、案の定Aは盛大に足を踏み外してしまう。
エミ「危ない！！」
エーミールは咄嗟に叫ぶが、彼は然程慌てた様子も無く手すりに手を伸ばした。…が、スカッとその手は不自然に空を切り、大きく目を見開いた彼は真っ逆さまに落ちていく。鞄を放り出し、全速力でAを受け止める為に走り出したエーミールだったがこの距離ではとても間に合わない。「ここまでか」と諦めかけた瞬間、エーミールの目の前で不思議な事が起こった。
ふわり、と何か白いものがAの体に飛び乗ったかと思うと、彼はまるで重力を失ったかのようにゆっくりと、そして静かに落下していく。呆然と立ち尽くしながらその光景を眺めるエーミールの前に、同じく呆気にとられた顔をした白髪の彼がそっと舞い降りた。
A「え、えっと……こんにちは教授…」
エミ「ああ、こんにちは……って！危ないですから！！それとその…白いのは何です？」
怪訝そうな顔をして、そのウサギだか鳥だかよくわからない生き物を指す。
A「これ？これはグルッペンからもらったロボット。こんな機能があるんだね〜、俺も知らなかったよ。」
そう言って彼はロボットの顎を優しく撫でた。ロボットのほうは赤色の瞳を気持ち良さそうに細めている。エーミールは改めて、この国の科学技術は他国に比べて進んでいると感じた。鞄を拾いつつ、彼に再び視線を合わせ口を開く。
エミ「気をつけて下さいね。片目だけだと、やはり距離感が掴みにくいでしょうから。」
気遣うようなエーミールの視線に、Aは明るく笑って頷いた。
A「ん！ほらエミさん、早くみんなのとこいこ？教授のプレゼントが何だったのか知りたい！」
笑顔の彼に手を引かれる。そのまま二人は、賑やかな声が漏れ出す娯楽室へと向かった。
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天の声 - 終わった…の…か？…(¬_¬) (2019年3月8日 0時) (
レス) id: b4078055ec (このIDを非表示/違反報告)
Karasu - 終わり…ですか？？ (2019年1月6日 18時) (レス) id: ce467b078d (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ - 初コメ失礼します！高機能のうさぎ……天国編に出てきたうさぎかと思いましたw (2018年3月1日 21時) (レス) id: 0e94862c9b (このIDを非表示/違反報告)
てっさん(プロフ) - イメ画とても素敵です…色合いから何から何までどストライクで好きです…初コメ失礼致しましたっ (2018年1月17日 0時) (レス) id: c960d35a04 (このIDを非表示/違反報告)
サクヤ(プロフ) - ninaさん» そう言って頂けて嬉しいです！！ありがとうございます！！ (2018年1月15日 20時) (レス) id: f3b38bb195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サクヤ | 作成日時：2017年12月23日 8時
