彼は”元”天才ストライカー【ブルーロック】 (ページ32)

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３２_ 過去の記憶　① ページ32

⚠︎少し暗い内容になります。
　タイトル通り過去の記憶です。
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僕の小さい頃はやりたい物や好きな物など無く
家族が僕の興味を湧く物を探す程だった。

　「ルシファ！これなんてどうだ？楽しいぞ！」

　「ルシファ？これも楽しいよ！どう？」

そう言って家族は僕に色んな物を紹介した。
だがそんなある日…..テレビを父が見ていた。

　『…………..サッカー？(何これ…..面白そう…..)』

　「ル、ルシファが自分から興味をしめした！？」

　「か、カメラ！動画撮らなきゃ！」

サッカーの試合をその日初めて見て
彼らの凄いプレイに僕は興味が湧いた。

それが僕のサッカーとの初めての出会いだった。

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今日はW杯優勝を賭けたドイツ vs フランスの試合だ。

ノ「っ！そっちでコイツを足止しろ！」

　『…っ！(僕のゴールコースを塞ぐか…..それなら….)』

ボールを自分の真上に蹴り上げ
バク宙し自分で上げたボールを空中で蹴る。

　「はぁ？！コイツ！マジか？！」

　「速っ……..！振りが見えなかった…….！」

　“ルシファ選手のゴールでフランス初のW杯優勝だ！”

　“誰が予想した！ノエル•ノアに勝つ者が現れる———“

これが初めてのW杯優勝をした時だった。
そしてノエル•ノアとの初めての出会いだった。

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ある日の試合帰りだった。

マネージャーに車で迎えに来て貰い
バレずに会場を後にした。

　「ルシファさん！しゃがんで下さい！早く！」

　『っ！マネージャーッッ！ドッカッッ！』

横に並んだトラックが荷物の重さに耐え切れず倒れ
僕とマネージャーが乗る車側に倒れた。

　「ルシファ！ルシファ！起きたのね！」

　『母さん…..ここは….マネージャーは？！』

　「…………亡くなったわ……間に合わなかった……」

　『っ！嘘だ！マネージャーは何処にい….っ！』

　「…..貴方の足と腕はあの事故で…….
　ごめんね…..ごめんね…….ルシファ…..ごめんね….」

自分が寝ているベッドから降りようとするが
自分の切断された足と腕を見て力が抜けてしまった。

その状態を見て母さんは涙を流し僕に謝った。
それから家族や医師が言ってる言葉が聞こえなかった。

　『嘘だ….嘘だ…..どうして…..なんでよ……』

そう言って涙が枯れるまで泣き
僕はサッカー界から消えた。

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