記憶よ、蘇るのが遅すぎる。【呪術廻戦】 (ページ9)

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動き早すぎて草も生えないんだけどついていけてる俺が神なのではページ9

「まあいいや」

つまらなさそうに目を伏せて、じろりと呪霊立ちに向かい合う五条先生。
威圧感が向けられていないこちらにも伝わってくる。

「そこの雑草、会うのは3度目だな」
「舐めた真似しやがって」

「まずはお前から殺す」

本気の五条先生こっわ。そしてカッコよすぎるんだけど。落下防止ゲートから線路へ降りた五条先生は徴発するように顎上げて悠長に歩く。

「ほら、こいよどしたー？逃げんなっつたのは」
「お前らのほうだろ」

見えた未来は。
「まずは貴様だ！！小僧！！！」

「死んでたまるかってーの！」

花御に足を持たれて漏瑚に殴られる俺だった。ここにいるけど弱っちいんで。頭殴られたら死しかない。

受け流しつつ漏瑚の腕の骨折る気だったけど返された。向かい合う形でジリジリと距離を詰める。
というかそもそも骨っていう概念あるんだろうか。ありそうだけど。

ここに俺がいるせいで五条先生は手を出せないし。最悪なパターンだ。どうにかして五条先生に任せないと。この呪霊を祓う技量は俺には無い！！

「集中したら？五条さんにさ！！」

走り出し膝を追って視界から消える。腕を掴みつつ持ち上げる。言わばラリアットだ。展延解いてないから術式の心配しなくていいの楽でいい。

その状態から腹部を蹴られ、そうになったので離脱。五条先生も手を出せない。花御が後方彼氏よろしく俺をずっと見てるんだから。

「解けばいいじゃん。さっさと俺を殺した方がよくない？」「貴様など術式を使うまでもない」
動揺した。まあここで解いたら五条先生が速攻殺しにくるし。

「っと」
花御の上段の蹴りを避けつつ、漏瑚の足をひっかけて体制を崩した。

横腹に蹴りを入れて五条先生の方に飛ばす。さすがに五条先生にキャッチされるのは避けたか。

「往生際の悪いやつ」
「…なんだ、この違和感は！」

「だーから、君たちじゃ俺のこと殺せないって」

そりゃ常時未来読みっぱなしみたいなもんだし。動きに合わせるなんてざるよざる。
「それより油断しすぎだよ」「なっ」

ようやく五条先生にバトンタッチできた。人があまりいない場所に、二体を移動させつつ五条先生にバトンタッチする……まさに采配の神。自分を褒めていいと思う。ここからは楽しい楽しい最強によるフルボッコの時間だ。

後ろから迫ってた五条先生が漏瑚の腕を取る。
「せーの」

嫌な音が線路に響く。
漏瑚の腕が一本飛んだ。うわあ最高にゲス顔してる。

「写真撮りたい」