再度転生した俺は今度こそ最後まで人生を謳歌する【僕のヒーローアカデミア】 (ページ5)

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プロローグⅢ ページ5

ゆっくりと寒さと眠気が来て、それに身を委ね始めた頃。

今までの色々な記憶が溢れかえった。
楽しかった日々が終わりを迎えようとする。

暗殺をやらなくてもいいと知った。
俺を大切にしてくれる人と出会った。

体が弱く、馬鹿にされたのが悔しくて吐きながら走った日。
個性の使い方を考えた日。

小学校の時に虐められていた俊典を助けて仲良くなった日。

入試の日……入学の日……。

俊典が個性をもらった日。

後輩として教えた日。

初めての任務の日。

教鞭を執るようになった日。

教え子の武器を一瞬で使いこなした日。

全部……辛くても、楽しい思い出ばかりだな……。

──嗚呼これが走馬灯か……

もっと、生きたかったな。
今更気づいても、もう遅いが。

嗚呼……ありがとう。

──幸せだった。

視界が歪む。瞼が重い。

とても眠いんだ。

もう殆どオールマイトの顔すらも見えない。
何を言っている？

ごめん。聞こえないや。

こんな先輩で済まなかった。
こんな先生で済まなかった。

ただ1つ心残りがあるとするならば。
教え子達のその後が知りたい。
柄にもなく、無理な事を願った。

……力が入らない。

もう、本当に終わりだ。

──2度目はないだろう。

みんな。

──俺は最後に笑う。

ありがとう。

──他の幸せを願って。

『じゃぁな。』

意識が

暗転した。