皇帝様が年下育成に目覚めたようです。 (ページ22)

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蘭ちゃんが一枚上手だった… ページ22

＿Side A

「こんなに汚れた私はもう要らない…死にたい
　 …お願い………私を楽にさせて」

「A…星羅をよろしくね。
　施設育ちの私達に、頼れる人なんていない。
　あの子は…Aにしか頼めない。」

『ハァッ…ハァッ………嫌な…夢』

竜「兄ちゃん、A起きたー」

『竜ちゃん…』

そっか、私…2人の家に遊びに来てたんだっけ…

蘭「すっげー魘されてたけど？」

『ちょっと嫌な夢見ちゃって』

蘭「蘭ちゃんが話聞いてやろーかー？」

『今度ね〜(笑)
　そんなことより、喧嘩終わった？』

そもそも、私が寝てしまったのは
2人が喧嘩を始めたせいだもん。

…どっちの部屋で私が寝るかっていう理由で。

蘭「俺、やさしーから竜胆に譲ってやった」

竜「珍しいこともあるよな」

蘭「その代わり、風呂一緒に入ろーなー」

『………なるほど。』

私が凄くクタクタになるコースってことね。理解…

『私…過労死しそう』

蘭「がんばれー」

六本木のカリスマを1日で堪能するわけか…

罪な女じゃない？(笑)

　

『擽ったいよ蘭ちゃん』

蘭「夏でもタイツって暑くね？」

『でも、これ隠さないと』

蘭「足首から太ももまであるタトゥーってえろ〜い」

向かい合って浴槽に浸かっていると
私の足を持ち上げてタトゥーに触れる蘭ちゃん

蘭「浮気症のAちゃんなのに
　何で他の奴にこれバレねぇの？」

『絶対電気消すし？朝は先に起きて帰るもん』

蘭「徹底してんのな」

『バレても、熱心なファンのフリするから
　別に問題なーい』

蘭「ふーん。じゃあ、マジの熱心なファンに
　最高のファンサービスよろしく♡」

『メンバーとファンには手出さないって決めてるけど
　蘭ちゃんだから許しちゃおっかなー』

蘭「あー、かぁいーなぁオマエはー！」

もう1人の私は、いつまでも綺麗なままでいたい。

穢れを知らないあの頃の私のまま
ただひたすらに、天音の夢を叶えるために。

『……頭…痛い…』

蘭「のぼせちゃって、これじゃあ竜胆の相手は
　無理だねー、ざーんねーん」

蘭ちゃんが一枚上手だった…

『ごめん竜ちゃん…死にそう…』

竜「兄ちゃんのそーゆうとこ嫌い！！」

『マジごめん…』

竜「いいよ、寝てな？」

『竜ちゃん好きーっ♡』

竜「俺もーっ♡」

＊