皇帝様が年下育成に目覚めたようです。 (ページ12)

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ズッキュン！ページ12

＿Side 千冬

愛美愛主ボコってたメガネの奴が
ドラケンくんを運んでくれたおかげで
何とか一命を取り留めた。

そして、安心したのも束の間…

『へぇー、ヤバかったのってあの発育よろしな
　男の子だったんだー』

翔「中学生で俺よりデカいってどーなんよ」

『あー！そんなことより君』

千「！！」

え…やっぱり…その話に戻っちゃう？

『あの車、いくらするか知ってる？
　君が今から血反吐を吐く思いで働いても
　返済し切る頃にはジジィだよ？』

千「………。」

『でも、そんな君に朗報』

千「……朗報？」

『君さー、可愛い顔してるから
　お姉さんの育成対象になるならチャラにしてあげる』

蒼「そんなことで姫と裸の付き合いができるなら
　私が今すぐあんなボロ車、廃車にしてきます」

千「はっ…裸の付き合い？！」

体で払えってこと？！

俺の夢見るロマンティックな少女漫画的初夜を
わけわかんねぇ女に捧げろと？！

『この子、将来有望だよ。…ゾクゾクしちゃう♡』

千「むっ……無理！！ぜってぇ無理だからな！！」

『あらま、拒否られた。お姉さん上手なのにな〜
　あ！1人が怖いならお友達もいいよ？
　そこの黒髪くんと仲良しでしょ？』

場「あ？オマエ俺とやりてぇの？」

『あらあら、ド直球』

千「場地さん！！やるの意味が違いますから！！」

場「はぁ？」

こんなヤバそうな女に俺たち貞操の危機っスよ？

千「俺は！！惚れた女としか寝たりしねぇからな！！」

『…………へ？』

蓮「姉ちゃん？」

何だよ、笑いたきゃ笑えよ。

ウブだとか言いたいんだろ！！

皇帝様って言えば、男癖悪いって
もっぱらの噂だもんな！！

『……………キュンッ』

蓮「…………は？」

『愚弟…今の彼、凄く可愛かった』

蓮「…………は？」

『あぁー…これが、キュン死ってやつか』

蓮「はぁぁあああっ？！？！」

千「………え？」

何この状況…

『君の名前は？あ、さっき黒髪くんが
　千冬って言ってたっけ？』

千「………。」

『んじゃあ、千冬は今日から私の1番のお気に入り♡』

千「断固拒否！！」

『照れるなよぉ〜』

陸「嘘…Aちゃんが俺以外の男にデレてる…」

颯「別にオマエだけじゃねぇだろ」

蒼「……殺す」

翔「とりあえず顔面陥没でもさせとくか」

蓮「姉ちゃんガチ勢…こえー…」

ズッキュン!

『千冬が尊い〜っ！』

千「何でこんな事になってんだよ！！」

＊