はい、私きっとチートキャラです。

願わくば… ページ45

＿Side 武道



あの抗争から1週間

ドラケンくんの無事も確認したし
今回のミッションは成功した。

これで皆と会えなくなると思うと寂しいけれど
お別れだ…。





『今から帰り？』

武「ふぇっ？！…Aちゃん？！」



壁に寄りかかり待ってましたと言わんばかりの登場…



武「あ、やぁ…まぁ……そんなとこかな？」

『へぇー………
　…じゃあ、大人な君にはもう会えないのかな？』

武「え……？」



大人な…俺？

それってつまり…



『君は随分と時間旅行がお好きなようで。
　……それとも何か変えたい未来があるのかな？』

武「な、んで…」



普通に考えてタイムリープしているなんて結論に
そう簡単に辿り着く人間はいないはずだ。



なら…彼女は何故？




『私さ、最近やっとこっちに戻ってきたんだよね』

武「へ……？」

『9年間も未来の自分に体乗っ取られてた』

武「は…………はぁぁぁぁあああああっ？！？！」




つまり…Aちゃんもタイムリーパーってこと？！



『ぶっちゃけいきなり戻された時は
　大量の記憶だけ一気に流し込まれたみたいな感覚で
　異世界転生でもしたのかと本気で思ったよ』



確か前にもそんなこと…
あの時、俺が立てた仮説は間違っていなかった。




『戻ろうとはしてたみたいだけど戻れなかった。
　恐らくトリガーである凛が未来で死んでたから』

武「え…」

『世の中そう時間の旅ができる人間はいない
　9年越しに戻れたタイミングは
　君が初めてタイムリープした時だった。
　君の変えた過去が私達にも何らかの影響を与えた
　その結果、凛は死なずに済んだんだと思う』

武「何で俺のタイムリープのこと…」

『君が公園で男の子とその話をしてるの聞いちゃってて
　あ、聞いてたのは未来の私ね？
　あくまで私にあるのは記憶だけだから』



初めてタイムリープをしたとき…
ナオトにその話しをした…あの時のことか！



『未来に帰るのが怖かったみたいなんだよね。
　だから、成すべき事を成した後も
　未来に帰るのを躊躇って2年が経ってた。
　その間に未来の凛はまた命を落とした』

武「……。」

『未来の私から凛が聞いた話しだと
　なーんか悪い奴に目つけられてたみたいで
　事あるごとに命を狙われてたみたい』

武「そんな…」

『未来の私がこっちにいる間、何度以前の自分とは
　違う選択をしても戻れなかったから
　きっと君のおかげなんだと思う
　……ありがとう、武道くん』





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