122 寛太side ページ24
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俺には他人を愛する感情が欠落している。
そんな風に思っていた。
そんな俺に、突然訪れた出来事。
数ヶ月前のことだった。
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珈琲を飲もうとキッチンに入った時、
ジーパンのポケットに突っ込んだスマホが鳴り出した。
「 どうしたんですか? 今日、撮影ですよね? 」
翔 『 悪い。 お前、まだ家か? 』
耳元の青柳さんの声は切羽詰まったよう。
「 はい。珈琲飲んでジムに行こうと思ってたところなんですけど。
どうかしました? 」
翔 『 頼みがあるんだけど。
俺の部屋のローテーブルに置いてある小さい黒のバッグ、持ってきてくれないか。
陽向にバレないように。』
青柳さんが忘れ物をするなんて珍しい。
電話を始めた俺に代わって
Aちゃんは遊んでいる陽向から離れ、
カップや珈琲豆を準備してくれている。
肩と耳の間にスマホを挟み、
両手を合わせて『 ごめんね』とAちゃんに合図
する間も、青柳さんの話は続いている。
翔 『 今朝家を出る時に陽向に行かないでって
泣かれたんだよ。それでバタバタしてたら忘れたのに気付いて。
取りに戻ってまた泣かせるのはちょっとな。』
もちろん青柳さんの頼みなら二つ返事でOK。
自分の服装に目を落とす。
白シャツにジーパン。着替える必要もないか。
「 ですね。笑
分かりました。撮影場所に向かいますね。」
翔 『 悪いな。頼むわ。 』
電話越しに安堵の息が聞こえた。
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みー - 辛いことがあったら沢山休んでくださいね。気長に待ってますよ。 (2018年6月6日 1時) (レス) id: e2f8c4422f (このIDを非表示/違反報告)
usactinn(プロフ) - 途中で送信してしまいました。お忙しいのかと思っていましたが、大変でしたね。更新ありがとうございました。 (2018年6月3日 20時) (レス) id: 04b7c51b9f (このIDを非表示/違反報告)
usactinn(プロフ) - こんばんは。お久しぶりです。 (2018年6月3日 20時) (レス) id: 04b7c51b9f (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコ(プロフ) - 真弘っちさん» ドキドキニヤニヤ☆可愛い褒め言葉、ありがとうございます☆ (2017年7月7日 7時) (レス) id: 10c228e0d4 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコ(プロフ) - AT-ringさん» はじめまして(^^♪有難いお言葉ありがとうございます☆大人な翔さん☆素敵な褒め言葉嬉しいです。頑張ります(^^♪ (2017年7月7日 7時) (レス) id: 10c228e0d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒヨコ | 作成日時:2017年6月26日 4時