ままごと。3

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ぽかぽか陽気、爽やかな風が吹く空の下。


撮影場所だっていうのに、手を繋いで歩く翔くん。

誰かに見られても困らないのかな。

私の方が戸惑ってしまう。




私の頭の片隅には寛太くんと紺野さんのことがやっぱりチラつくけれど。

もうここでは口にしない方が良さそう。

時が来れば、きっと翔くんも理由を話してくれるよね。





｢ 今日 、何人くらい来てるの？ ｣



翔 ｢ 出演者、うちのスタッフと、共演者さんのスタッフさん、

ロケの為のスタッフさんとか入れたら100は超えるのかもな。 ｣





｢ そんなに大勢。 ｣




翔 ｢ 作品にもよるけど、

打ち上げで店貸し切ったりする時にはその家族さんも招待したりすんだよ。

事務所は特に、一年中、イベント盛り沢山で賑やかだぞ。

EXPGもあるから、陽向より少し大きいくらいの子供も来たりするしな。

お互いの舞台やライブを観覧しに行くこともあるし。

その時にはまた陽向と一緒に連れてきてやるよ。 ｣




思わずニヤついてしまった。

私のヘラヘラ緩んだ顔を見て翔くんは怪訝な顔になり。



翔 ｢ 何？ ｣



｢ なんでもない。 ｣



翔 ｢ 変なやつ。 ｣




翔くんはこれから先も私といると思っている。

それが他愛もない会話から感じられた事が

単純に嬉しかった。



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