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「 …感謝されること何もしてないです、本当に 」
「 いや、俺が神田さんと話せる事が嬉しいから感謝してんの 」
そう言って、向かい側の席に座る私に腕を伸ばして、私の頭をぽんと優しく叩いた。
「 俺性格上女性と全く絡まんけど、神田さんにはもっと聞きたいことが沢山ある 」
せやから神田さんから全部の話が聞けるまで消えんといてな?
微笑んでそう言う川村さんに、なんだか心が温かくなった。
「 …検討します 」
素直に言えないのがもどかしい。
「 …そういえば、川村さんはどんな仕事されてるんですか? 」
「 あれ、俺に興味わいてもうたか、(笑)…んー、内緒 」
「 ああ… 」
「 …あいや、別にそう言う良くない系の職業に就いてるんとちゃうで!? 」
「 え、じゃあ… 」
そう言いかけると、川村さんは突然片方の口角だけ上げて、いたずらな顔をしてそんなに気になるんか、と言う。
「 …え、あ、いや… 」
「 まあ…もう少ししたら、分かってくれると思うわ。」
それまで神田さんが俺のこと覚えててくれたらな。
片肘を机について、眉毛を下げてそう言った。
「 ねえ、テレビとか動画アプリとか見る? 」
「 まあ、時々 」
「 …ふふ、これが大ヒント 」
…ああ、やっぱりそっち側の人間か。だよね、こんな美形な人が一般人にいるわけ。
「 …私帰ります 」
「 え?え、何で? 」
「 今日はありがとうございました、お仕事頑張ってください 」
「 えっ…? 」
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浦子(プロフ) - kkm1997さん» コメントありがとうございます!楽しみにしていただけて光栄です(TT) (2022年2月24日 22時) (レス) id: 937c017f8b (このIDを非表示/違反報告)
kkm1997(プロフ) - はじめてコメントします。最近読ませてもらってます。急展開このまま続けてください。楽しみなんで… (2022年2月24日 21時) (レス) @page23 id: 7f4f373820 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:浦子 | 作成日時:2022年1月31日 2時