epilogue ページ26
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「 A!お待たせ 」
「 壱馬くん! 」
あの日からちょうど2ヶ月。
壱馬くんは私の事を呼び捨てで呼ぶようになった。私は壱馬くんに敬語を使わなくなった。
そして今中目黒の桜の木の下を、"恋人"繋ぎで歩いている。
「 綺麗だね、桜 」
「 せやな、…って、頭についてんで 」
ふふ、と微笑んで私の頭に着いていた桜を取る壱馬くん。
「 なあA 」
「 ん?どうしたの? 」
「 A、初めて俺らが出会った日から随分明るくなったよな 」
「 そうかな? 」
「 おう、なんか今はこう…目に光があって、よう笑うようになった 」
そう言って、壱馬くんは私の頬を優しく撫でる。
「 私が変わったの、誰のせいだろうね 」
「 何や、ひねくれた言い方は変わらんな 」
2人で目を見合って笑う。
2ヶ月の今日、壱馬くんと私がお互い伝えたい事を伝えて私達は交際を始めた。
最初はあんな突発的に気づいた感情のまま、壱馬くんといて良いのかと悩むこともあった。
でもそういう時壱馬くんは、決まってある曲を歌ってくれる。
ただ君を 愛してると それだけを 君に伝えたい ______
今は壱馬くんについて行くと決めて良かったと思ってる。
こうやってただ壱馬くんの隣を歩く時間も、壱馬くんの歌に合わせて緩くピアノを弾く時間も、壱馬くんに体を預ける時間も、全部全部______
「 全部 幸せだよ、壱馬くん 」
fin.
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浦子(プロフ) - kkm1997さん» コメントありがとうございます!楽しみにしていただけて光栄です(TT) (2022年2月24日 22時) (レス) id: 937c017f8b (このIDを非表示/違反報告)
kkm1997(プロフ) - はじめてコメントします。最近読ませてもらってます。急展開このまま続けてください。楽しみなんで… (2022年2月24日 21時) (レス) @page23 id: 7f4f373820 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:浦子 | 作成日時:2022年1月31日 2時