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「 神田さんは?趣味とかある? 」
「 趣味… 」
平日は仕事で帰ったら直ぐに風呂と夕食済ませて寝るし、休日は疲労で屍のように寝る毎日。
携帯もテレビもあまり見ないから特に趣味と言ったものは無い。
「 常に寝てるので無いです 」
「 じゃあ体力余ってる時一緒にゲームしてみいひん?めちゃくちゃ楽しいで 」
「 でも私ゲーム機何も持ってないです 」
「 俺の一緒に使う以外に何があんねん 」
「 一緒に……ってどこで!? 」
「 え、俺ん家 」
あまりにも真っ直ぐな瞳に驚く私。こんな女の子とホイホイと家に入れる人なのか?
…こうやっていつも川村さんは色んな女性をお家に上げてるのかな。
少しズキっとする胸に余計驚いて片胸を抑える。
すると、川村さんは慌てだして
「 待って俺今何も考えてへんかったわ、ごめんな神田さん嫌に決まっとるよな…俺メンバーと家族以外家に誘ったこと無かったのに、自然に神田さんの事家に誘っとったわ 」
ん?日本語おかしいた…んとね…と言葉を濁し始める川村さん。
「 それ、本当ですか 」
「 ん?何が? 」
「 いや、メンバーと家族以外家に誘わないっていう話です 」
「 おん、まっじで誘った事ない!神田さんが初!って言っても誘いにはならへんか…ん…? 」
何故か動揺している川村さん。電灯に照らされる川村さんの耳は真っ赤。
恐らく本当なんだろうな、少し安心している自分に私まで動揺しかける。
「 ごめんな、ほんまに 」
また子犬のように眉を下げて落ち込む川村さん。そんな川村さんに、
「 じゃあいつか、スケジュールが合ったらお邪魔したいです 」
と伝えると、今度は私の方を勢いよく見て笑顔でほんま!?と言う。
「 え…嬉しい!実質お客さん第1号は神田さんや! 」
よっし!とガッツポーズする川村さんの片方の手はまだ私と繋がっている。その繋がっている手にも力が入っている。
それは一体なんのガッツポーズなんだか…。
「 じゃあいつ空いてる?俺も帰ったら空いてる日確認してメールする 」
また目を輝かせる川村さん。まるで小学生が友達と遊ぶ計画を立てる時のような表情。
「 分かりました。私は基本土日が休みですけど一応確認してみます 」
「 うん!分かった!楽しみやな、おすすめのゲーム考えとくわ 」
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浦子(プロフ) - kkm1997さん» コメントありがとうございます!楽しみにしていただけて光栄です(TT) (2022年2月24日 22時) (レス) id: 937c017f8b (このIDを非表示/違反報告)
kkm1997(プロフ) - はじめてコメントします。最近読ませてもらってます。急展開このまま続けてください。楽しみなんで… (2022年2月24日 21時) (レス) @page23 id: 7f4f373820 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:浦子 | 作成日時:2022年1月31日 2時