・ ページ14
・Kazuma
「 ちょっと電話してきます 」
出番が終わり、衣装のまま人気の少ない所へ行って神田さんに電話をかける。
案の定神田さんは想像してたよりは落ち着いていた。びっくりはしてくれたみたいやけど。
改めてランペのボーカルだということを伝えても俺がいいならって、神田さんは仲良くしてくれると言ってくれた。俺が拒否する訳ないやんか、神田さんもそれ分かっとるくせに。
自然に頬が緩んでくる。俺、女と電話するのがこんなに楽しいって思ったん何時ぶりやろ。もしかしたらこれまでに無かったかもしれん。
淡々とした神田さんの声に癒されるなんて俺、やっぱりおかしいんかな?
なんて思っていると、神田さんから衝撃的な言葉が聞こえた。
______ かっこよかったです、川村さん
声がとても柔らかく感じた。
慌てて電話を切ってしまい、そのまで腰を抜かして壁にもたれ掛かる。もちろんメンバーに呼ばれたなんて嘘。ここにはメンバーだけでなく誰も居ないわけだし。
嬉しさ、照れくささ、全ての感情が混ざり油断すると変な声が出てしまいそうで、咄嗟に自分の口を手で塞ぐ。
鼓動の音、速度、体温全てが高揚する。
あんな淡々と話す神田さんの声に笑みを感じた。これは勘違いなんかと違う。
俺の事で、神田さんが笑った。俺を褒めてくれた。
それだけで嬉しくて、俺自身今までに無いぐらい顔が緩む。
神田さんの言葉ひとつで感情が大きく左右される俺、
やっぱりおかしくなったんちゃうかな?
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浦子(プロフ) - kkm1997さん» コメントありがとうございます!楽しみにしていただけて光栄です(TT) (2022年2月24日 22時) (レス) id: 937c017f8b (このIDを非表示/違反報告)
kkm1997(プロフ) - はじめてコメントします。最近読ませてもらってます。急展開このまま続けてください。楽しみなんで… (2022年2月24日 21時) (レス) @page23 id: 7f4f373820 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:浦子 | 作成日時:2022年1月31日 2時