私のヒーローは歌い続ける . 【 K.K 】

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想定外の事態に座っていられなくなり、テレビの前をうろちょろする。




何度テレビに目を向けても川村さんが居る。あの目、あの声、川村さん以外誰でもない。




え、川村さん歌手だったの？…てっきりモデルさんだと。




この私でもEXILEは分かる。三代目までなら分かる。…EXILE TRIBEが作って事はその人達の後輩？




物凄い人じゃんか、川村さん。




歌が終わり、VTRに切り替わる。それと同時に川村さんにメールを送る。




＿＿＿＿＿＿あのセンターの人、川村さんですよね？




すると、その５分後に川村さんから電話が来た。




改まると緊張してボタンが押せない。




でもお忙しい中かけてきたんだよね、




そう思って通話ボタンを押す。




「 …もしもし 」




「 神田さん見てくれたみたいやね、ありがとう 」




「 いや、ありがとうって…川村さん映って心臓止まりかけましたよ 」




「 え？惚れたって？ 」




「 いやそういう事じゃ… 」




「 うそうそ、でも驚いたやろ？急に俺がドアップで映って 」




「 当たり前です 」




「 そう、俺THE RAMPAGEっていうグループでボーカル務めてて。 」




「 はい、先程知りました 」




「 うん、知ってくれて嬉しいわ。でもだからと言って避けんのは辞めてや？これからも仲良くして欲しい、なんせ俺友達少ないからさ 」




「 いや、川村さんが良いなら避けませんよ… 」




「 ありがとう…！ 」




川村さんのカメラを流し目で見つめる姿、優しい歌声に力強いラップを思い出し、無意識に




「 かっこよかったです、川村さん 」



と言ってしまった。




すると川村さんは黙ってしまい、




「 あ、メンバーに呼ばれてもうた、じゃあな、また連絡するわ 」




そう言って電話を切られた。




私、もしかして地雷を踏んでしまったのかな…？




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