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今日は満月。星も数多く見える夜。
でもそんな私を照らす光が鬱陶しくて、駅のホームに立つ私は黄色い線をただ見つめた。
仕事も上司からの嫌がらせに性的態度、挙句の果てに会社での強制行為。
何もかもが嫌になり、希望が何も見えなくなった。
電車がホームに近づいてくる。
" 危ないですので黄色い線の内側に立ってお待ちください"
そんな安全面を考慮したアナウンスに逆らうように、無意識に私の足が外側へと歩みを進める。
＿＿＿ もう、充分やったよね、耐えて来たよね、私。
自然と強ばっていた顔も緩んでくる。
最初は無意識だった歩みに少しずつ自我を持ち始める。
あともう少しで線路に落ちる。
片足が線路に入った瞬間、後ろから強い力で引っ張られ、あっという間に誰かに後ろから抱きつかれた。
「 きゃあ！は、離して…！！！ 」
「 ちょ、静かにせえや…！まだ電車着いとらんて！落っこちたら大変やぞ！ 」
「 …なんで助けたの、！！！なんで！！あともう少しで…！！！ 」
知らない男の人の声、抱きつかれた感覚の恐怖と、私がまだ生きている事の絶望から必死に暴れる。
「 あかん！離さへん！！！落ち着くまで離さへんからな…！！ 」
体力の限界、暴れる力も弱まり、それと同時に涙が溢れてくる。
私の暴れる力が弱まると、男の人の力も優しくなってくる。
あともう少し力を振り絞れば抜け出せるのに、
何故か力が入らず、男に抱き締められたまま、電車が駅を出発するのをただ見つめることしか出来なかった。
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浦子(プロフ) - kkm1997さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただけて光栄です(TT) (2022年2月24日 22時) (
レス) id: 937c017f8b (このIDを非表示/違反報告)
kkm1997(プロフ) - はじめてコメントします。最近読ませてもらってます。急展開このまま続けてください。楽しみなんで… (2022年2月24日 21時) (レス) @page23 id: 7f4f373820 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：浦子 | 作成日時：2022年1月31日 2時
