【HQ】_放_火_魔_

6回目 ページ8

非常にまずい…


見つかってしまうなんて…




取り敢えず…口止めするべきかな？



「及川…君だよね？」

及「そうだよ、まさかAちゃんが放火魔だったなんて驚きだよ」


初めて話した相手にちゃん付けされるのは気に食わないけどまぁいいや


「そう…それより、この事誰にも言わないでね？」


及「もし言ったら？」



「及川君ごと燃やす」

及「ははっ、見かけによらず怖いねぇ」

怖いなんて微塵も思ってないくせに

「そりゃどうも」






ここで私は視線を感じた



はじめは及川君のものだと思っていたが

違う人のようだ



非常にまずい

でも相手が誰かもわからないから

どうしようもない


まぁ…捕まったら捕まったでいいか…






「じゃあね」



そう言って私はフードを被って家に帰るために歩き出した









.









.









.








今日莉香は珍しく休みらしい…


莉香が居ないから必然と私はクラスで1人になる






筈だった



どういうワケか及川が絡んでくる



及「ねぇAちゃん！」

あぁ…何なんだ

「何」


私は低めの声で聞いた


及「そんな威嚇しないでよ〜。

お弁当一緒に食べない？いつもバレー部の皆で食べてるんだけど一緒にどう？」


行かない。


そう言おうとして口を開いたら及川が言葉を遮った

及「国見ちゃんも居るよ」



私も国見なのだが、


まぁ其処はほっといて…



英が居るならいこうかな



及「よし、行こっか！」


手首をガシッと掴まれ引っ張られて行った


やっぱり高校生の男子にもなると力が強くなるんだなー

なんて何処か他人事のように思いながら屋上に来た



国「……あれ？姉さん」

「…！英!!」


私は英に抱き付いた


周りの目など気にも止めなかった


国「姉さん離れて」

「ごめん」


英から離れて横に座る



国「どうして姉さんがここに？」

花「及川がナンパでもしたんじゃねぇの？国見をエサに」

「そうです」

及「何か言い方悪くない!?まだナンパしてないから！」

岩「まだって何だよ」ゲシッ

及川君が岩泉君(?)に蹴られてる


「クスっ」


国「………」


英が私の方をガン見してきた

「…どうしたの？」


国「いや、姉さんが久しぶりに笑ったなーと思って」


「そうかな？」


確かに最近笑ってなかったしな…

基本何も考えてなかったし、



及「Aちゃん楽しい？」


「……うん…少しだけ、ね」


少しだけ…






私は…この人達と仲良くなってもいいのかな…

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