No.47 ページ3
ブハラさんの声を合図に、皆一斉に森の中へ駆け出して行きます。
「ねェ、Aちゃん。何で私達が此処にいるのか…知りたい?」
太宰さんが体をくねくねさせながら楽しそうに聞いてきました。
「知りたいと云えば説明して頂けるんですか?」
「ううん。秘密。」
「でしょうね。」
チラリと敦くんを見遣ると彼は肩をビクッとさせた後、「ぼ、僕も行ってきますね!」と云って逃げるように森の中へ走っていきました。
彼の反応を見るに、私にはまだ話すなと太宰さんに口止めされているのでしょう。
太宰さん達が此処にいる理由は分かりませんが…
「何故私が此処にいるのかは何となく分かりました。」
全部太宰さんの仕業ですね。絶対。
「うふふ。流石私のAちゃん。」
嬉しそうに笑う太宰さんは放っておいて、私は敦くんが戻ってくる迄に豚さんをどう調理するか考えておかなくては。
髪を後ろで一つに束ね、調理台の上に綺麗に畳んであったエプロンをつけました。エプロンも調理台も、この身体には少し大きいですが…こればかりは仕方ないですね。
「久々だなぁ。Aちゃんのエプロン姿見るの。」
太宰さんがニコニコしながら云います。
「そうですか?」
「だってAちゃん、最近は全然ご飯作ってくれないじゃない。」
「だって太宰さん、最近は外食してるじゃないですか。」
どうせ何処かの居酒屋さんで、女の人を口説きながらお酒を嗜んでいるのでしょう。
「Aちゃんがご飯作ってくれるなら真っ直ぐ帰るよ。」
「はいはい。考えておきまーす。」
そんな他愛もない会話をしながら、備え付けられた冷蔵庫を開けると中にはよく知っている食材から、見たこともなければ名前も分からないような食材まで選り取り見取り。
此処は下手に変わった食材を使うより一般的な食材で出来る料理にするのが賢明ですね。
えーと、使えそうなものは…
人参、じゃがいも、玉葱_
「咖喱だね。」
「えっ。」
後ろから覗き込んできた太宰さんに吃驚して、危うく持っていたものを落としそうになる私。
「違うの?」
「あ、えっと…肉じゃがに、しようかなと。」
「ふぅん…でもさ」
__肉じゃがに咖喱粉やルウは要らないんじゃない?
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マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。はい!ボードの方で仲良くしましょうね!宜しくお願い致します💖 (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - マニ。さん» よかったです!これからよろしくお願いします🌸 (12月5日 19時) (レス) id: 218254b255 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。平気です!ちゃん届いてますし、空欄ではないので大丈夫です!💖 (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - マニ。さん» 再度送って見ました!届いてますでしょうか? (12月5日 19時) (レス) id: 218254b255 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。おけです!ボードの返事お待ちしています。猫ノ栞さん!☺️ (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:猫ノ栞 | 作成日時:2018年12月30日 16時