No.27 ページ30
*
「そんな医者になるためにはさらに見たこともねェ大金がいるそうだ!!
わかったか!? 金 金 金だ!!
オレは金が欲しいんだよおおおお!!!!!!」
レオリオはそれだけ叫ぶと更に勢いよく階段を駆け上がって行った。
全く、後先考えず感情的になりやす過ぎだお前は。だが…やはり、私の目に狂いは無かった。
「クラピカさん。」
「…A! 良かった。無事みたいだな。」
「まあ、なんとか?」
あはは。と曖昧に微笑むA。全く。
「ゴンも心配していたぞ。」
「本当ですか?後で謝らなきゃ…その前に、あの…クラピカさん。」
「なんだ?」
「御免なさい。さっきの話、偶然聞こえちゃいました…ハンターになりたいのは本当に金目当てか?の辺りから全部。」
「ああ…」
盗み聞きするつもりはなかったんですけど…とAが申し訳なさそうに目を伏せる。
「別に構わないよ。それに、聞いたところで赤の他人にそれを言いふらすようなこと…君はしないだろう?」
「しませんよ!…でも。」
「でも?」
「…復讐、なんですよね。クラピカさんの志望動機。」
「ああ。」
「復讐の為に、
難関と云われるこのハンター試験を受けて。
復讐の為に、
自分の誇りすら意味の無いものだと捨ててしまう。
そして貴方は__
復讐を成し遂げる為なら、自分の命すら投げ出す覚悟でいる。
…違いますか?」
違わない。事実、私はその為にここに居る。
仲間の苦しみに比べたら私の誇りなど意味の無いものであり、命も惜しくはない。全てAの言う通りだ。
「…幻滅したか?」
「いいえ。」
「復讐なんて、止めろと言うか?」
「云いませんよ…云えません。私には。」
言えない?
「では…」
何故キミは、今にも壊れてしまいそうな表情をしている?
320人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫ノ栞(プロフ) - 嚠鸝邏さん» コメント&ご指摘ありがとうございます。非常にありがたいです。しっくり来るタイトルが浮かび次第この作品のタイトルを変更させて頂こうかと思います。 (2017年11月28日 8時) (レス) id: 12fd2174b4 (このIDを非表示/違反報告)
嚠鸝邏 - ごめんなさい、指摘…なのでしょうか?タイトルに就てなのですが、amatoという作者様の、"異能力?いいえ、霊能力です"というものに大変似ておりまして…作成日時は此方の方が新しかったので…ごめんなさい。然し、物語はとても面白いです!更新頑張って下さいね! (2017年11月28日 0時) (レス) id: 4b796ea73d (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - 寝夢@影武者さん» コメント&評価ありがとうございます。この身に余る光栄です。楽しんでいただけたなら何よりです。これからも頑張らせていただきます。 (2017年11月25日 22時) (レス) id: 12fd2174b4 (このIDを非表示/違反報告)
寝夢@影武者(プロフ) - 評価100番目踏ませていただきました!着ぐるみシーンが吹き出すほど面白かったです…(爆笑)これからも更新頑張ってください! (2017年11月25日 21時) (レス) id: 671ce60c1e (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - ハイチュウさん» この身に余るお言葉ありがとうございます。拙い文章ではありますが少しでも素敵な絵に見合う作品が書けるよう努力させていただきます。 (2017年8月30日 19時) (レス) id: 12fd2174b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:猫ノ栞 | 作成日時:2016年10月23日 4時