狩人のすゝめ

No.25 ページ28

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どうも華鏡Aです。
何故か先程のメッチャ怖い道化師(ピエロ)さんに俗に云うお姫様抱っこをされております。大ピンチです。あはは。


｢あの…道化師さん。｣

｢ヒソカでいいよ★｣

｢…ヒソカさん。｣

｢なんだい？｣

｢いや、なんだい？じゃなくて…そろそろ降ろして頂けませんか？もう試験始まっちゃってますし。要は此れ、持久走でしょう？自分で走らなきゃ意味ないんじゃ…｣

ゴールまでの距離も時間も明かされない。精神力と体力を同時に試される試験。中々にエグイですね。
普通ならそんな試験、抱っこされてラッキーくらいなもんですが、相手が相手ですので…

｢試験管はただついて来いって言っただけだから大丈夫だよ♢それに、また変な輩に絡まれたりしたらいけないだろ？｣

否、既に現在進行形で絡まれてるんですよ。貴方に。

ヒソカさんはそれなりの速度で走っているはずなのに息一つ切らさず私と会話をしています。

流石はヤバい人。体の鍛え方も違うようです。

私の周りには常に色んなタイプのヤバい人がいるせいか、私はヤバい人に敏感になりました。

その感が結構役に立ったりするんですけど…

あ、因みにトンパさんは他人を貶めて愉しむ唯の屑です。ある意味ヤバい人ですがどうってことありません。


｢カタカタカタカタ。｣


……気のせいでしょうか。


｢カタカタ｣


横を走っている針だらけの人がめっちゃこっち見てる気がするんですが…！


｢カタカタカタカタカタカタカタ ｣


いや、なんか、もう、凄い、カタカタ云ってるんですが…！？


｢やァ♡ イルミ…おっと、ゴメンゴメン。今はギタラクルだったね★｣

｢…わざとだろ｣

｢まさか♢｣

殺気立つ針人間さんに
怒んないでよ♣とヒソカさん。

どうやら御二人は知り合いの様です。

これでヤバい人×２になりました。あは…

｢ほら、こっちはお姫様を連れてるんだからあんまり怖がらせちゃダメだよ♠｣

じぃ…っと私を見つめる針人間さんに軽く頭だけで会釈します。

刺激しちゃだめ…刺激しちゃだめ…

あまり目を合わせないように。且つ、極自然に接して…

｢そういう趣味だったっけ？｣

｢ククク…守備範囲内さ♡ 可愛いだろ？｣

｢…キルのが可愛い。｣

｢ハイハイ♣｣


相手がどんな怪しい会話をしていても

決して此方の動揺を悟られてはいけません。

そしてスキを見て全力で……って、逃げ出せるものならとっくに逃げ出してますよ！もう！！谷崎さんの馬鹿ーー！！

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