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時刻は午後の12時。
場所は教師専用トイレだ。
俺がきてすぐにドアの開く音がした。
その人物は卓さんだった。
「……」
「…さっきの事だけど。
あのことだろ?」
「…ちゃいますって」
「険悪なオーラ出すなって
拳士でもわかるくらいに出てる」
思えば、朝からずっと悩んでいた。
いつ言おうとか
教室でこれからどう接すればいいのかとか
この思いはどう消そうとか
朝してしまったことはどう取り消そうとか
「…俺って馬鹿なんすかね」
「お人好しが招いた結果だろ」
相変わらずドライな卓さんに思わず失笑する。
「まぁ、好きになるのは人だし仕方ないやろ
もうあいつも高3だし。遥輝を誘うフェロモンとか出ててもおかしくない」
「…教師がなんつーこといってんすか」
卓さんにしては珍しいそっち系の話
「あ、否定しなかったな
好きなんじゃん佐々木のこと」
「ちょ、ちゃいますって!」
「もうバレバレだから俺には」
卓さんに手の上で転がされているようで
イラついた。
「どーぞ笑ってください」
「笑わんよ俺は
…俺も、同じようなことあったし」
「……………え!?」
「じゃーな」
思わぬ爆弾発言にしばらく驚いたままだった。
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作者名:めい | 作成日時:2017年12月16日 15時