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「ん、…」
朝起きると、卓さんはいなかった。
そうや、あの人部活の顧問やもんな、…
俺も出勤するけど、時間にはまだ余裕がある。
そっと寝室にいき、佐々木のそばに踏みよった。
寝てる様子は、まるで子供みたいだった。
艶のある髪の毛を優しく撫でる。
(卓さんが言うように、可愛ええ、…)
俺はこいつに対して
いつしか持ってはいけない感情を持ってしまった。
(卓さんから会うなと言われた時、
俺はどう思った?)
こいつの逃げ場が無くなるっていう思いと
俺は離れたくない、って
思ってしまった。
ずっと認めずにいたけど
もう、認めざるおえない。
(俺、こんなにお前に依存してたんやな)
『…はるき、』
「あ、おはよ…起こしちゃった?」
『…ううん、おはよ
…ふふっ、寝癖付いてる、』
佐々木が俺の頭の寝癖をつねる。
「寝癖付いてる俺、可愛いやろ?」
冗談っぽくにしし、と笑ってみせる。
すると、思ってもいない回答が。
『遥輝は、寝癖付いてても
何してても
…かっこいいよ』
照れくさそうに言う佐々木は
すごい可愛くて、
心から俺のもんにしたい、って
思ってしまった。
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作者名:めい | 作成日時:2017年12月16日 15時