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「でも可愛いよな」
「え?誰がっすか」
「佐々木」
「 ぶはっ!」
思わず吹き出した。
卓さんから可愛いなんて言葉が出るなんて思わなかった。
「…なに動揺しとるん?」
「…ちっ、ちゃいますって!
卓さんって可愛いとか言うんやなって思って…」
「言うやろ!!
…まぁ、………………先生じゃなかったら」
「…無かったら?」
卓さんはニヤッとして顎に指をかける。
「狙ってたかな」
「ぶはっ!……だ、ダメっすよ!!!!」
「何でや、別にええやろ?」
本日2度目の吹き出し
勢い余ってダメとまで口走った。
「だ、だって先生と生徒っすもん!!」
「だから俺が生徒だったらの話やって。
…何を焦っとるん〜?」
俺、………焦ってた?
佐々木の名前が出ると妙に反応してしまう。
卓さんが可愛いって思うことも少しイラッとしたし
焦ってる。
(…なんか、調子狂うわ…)
「…勘弁してくれや…」
やばい、佐々木の顔しか思い浮かばない。
真っ白な肌に潤った唇
艶がある綺麗な髪の毛
後ろから覗いた時に見えるうなじも__
「ああああああかんっ!!!」
「遥輝うっさい!」
ずっと、俺の中で女の子だった。
だが、卓さんのおかげで、
女の子よりも
″女″に近くなってきて。
(…先生やから、俺は。)
「なぁ遥輝、」
「はい?」
「これ、なん?」
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作者名:めい | 作成日時:2017年12月16日 15時