いやよいやよも好きのうち【青】

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「僕、A先輩が好きです」
火照った頬をぽりぽりと掻きながら恥ずかしそうにこちらを流し見する、るぅとくん。妙に色っぽいのが不思議でならない。会話はこんなに甘酸っぱいのに。……って。

はい？
今なんて？

おめめかっ開いてたらくはは、って可愛い声で笑い出す。

「なんですか、その顔」
「い、いやびっくりしちゃって」
「先輩って鈍感っていうか自分を卑下し過ぎなんですよ。結構モテるのに」
「モテないよ？！顔だって可愛くないし」
「性格が素敵です」

今、遠回しに可愛くないことが証明されたんだが。

「でも私は……」
「ころちゃん、甘々でした？」
「え」
「僕が先輩のこと好きってバラしたら顔真っ青にしてAはちゃんと僕のこと好きだから大丈夫、って」
「そんなこと言ってたの」
「焦ってましたねー」

またまた可愛らしい声でクスクス笑って急に黙った。さっきから怖いよるぅとくん。どうしたの。


「……で、今更優しくされて許すんですか？」
「許すも何も」
「ころちゃん口先だけでキャバクラなんて会社関係のときでしか行きませんもんね。いい彼氏？でも可愛い女の子にはデレデレ。僕も嫉妬してます」
「うんうん」
「と、いうわけで。仕返ししちゃいましょ？」

「し、仕返し……」

ごくり、と唾を飲み込む。

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