千葉のヤンキー ページ9
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あの夢のような時間から少し時が経ってどうやら私は、あれで波に乗ったようだった。
今までやってきた努力が信じられないくらい報われるようになった毎日。
Jr.の番組でこれまでより前に出させてもらえるようになったり、出番が多かった訳では無いけれどドラマの経験もさせて貰えた。
何もかもが上手くいっているように感じて、でもきっとそれは自惚れなんかじゃなかった。
「Aあと20分で移動だからね！」
そう声を掛けてくれるマネージャーさんに返事をして急いで荷物をまとめる。
この後は雑誌の取材を受けさせて頂くことになっていた。
突然多忙になった毎日に戸惑いがなかった訳じゃない。
でもそんなこと考えてられないくらい目まぐるしい日々に、必要とされている喜びを感じていた。
「わ、Aじゃん！」
控え室を飛び出した先にいたのは派手ーな見た目のヤンキー。
「ヤンキーじゃねぇわ！」
『え、樹くんって千葉のヤンキーじゃなかったっけ』
樹「んー半分正解で半分大間違いだね」
遊びまくってる明るい色の髪にゴツめのピアスとリング。
相変わらずチャラいけどなんだかんだ私を可愛がってくれる先輩の1人だ。
『なにしてんの？』
樹「今から収録。お前は？」
『さっき終わったとこ』
樹『そ。終わったならこの後飯行かね？』
あ、待ってられんならだけど と口の端を上げて私を見る樹くん。
折角誘って貰えたんだからほんとはすぐにでも頷きたかった。
でもどうしても頭を過ぎるのは性別の壁で。
人気のある樹くんと出歩くのはリスクが大きすぎた。
『っあー、ごめん。もう移動しなきゃいけなくて』
また誘って！なんて笑ってみせた。
これで本当にまた誘われたとしても私は何かと理由を付けて断るんだろう。
贅沢な話だ。
樹「そっか。お前売れっ子だもんな(笑)」
にやにや笑いながら私の頭をぐしゃぐしゃに撫で付けた大きな手。
『馬鹿にしてるでしょ』
樹「してねーよ」
じゃあな、頑張れよ って手を振って居なくなった樹くん。
移動しなきゃいけないのはほんとだし、なんて渦を巻き始めそうな罪悪感に蓋をした。
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らら(プロフ) - 香花さん» いえこちらこそです！相変わらずゆっくりの更新ですが楽しんで頂ければと思います。 (2022年1月31日 21時) (
レス) id: 76512b9a79 (このIDを非表示/違反報告)
香花(プロフ) - ご丁寧にありがとうございました！無事お話を読むことができました。これからも楽しみにしています。 (2022年1月31日 15時) (レス) id: 2140f828c0 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 香花さん» コメントありがとうございます 。準備中でしたので鍵をかけておりましたが移行が完了しましたので先ほど公開させて頂きました。このままお楽しみください。 (2022年1月31日 10時) (レス) @page50 id: 76512b9a79 (このIDを非表示/違反報告)
香花(プロフ) - はじめまして。お話の続きが読みたいのですが、パスワードのついた作品を読むのが初めてで、どうしたら良いのか分からないので教えていただきたいです。 (2022年1月28日 16時) (レス) id: 2140f828c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らら | 作成日時：2021年5月21日 12時
