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ライトの真ん中、
会場のどこよりも目立つそこに現れた彼女は”降臨した”なんて言葉がそれはそれは似合った。
数年前、ステージに立っていた時からは考えられないほどに伸びた髪。
真っ黒なそれをまるで武器のように輝かせて、纏っているのは純白のワンピース。
あれほど嫌がっていたスカートと高いヒール。
そんな彼女の姿を僕たちは馬鹿みたいに見上げていた。
堂々と、真っ直ぐとした足取りで階段を降りる彼女に対して僕らはもう、立っているのかどうかすら怪しくて。
中学生組のちびっこ達は何が起こったのか分からないまま立ち尽くしている。
ごめんね、置いてけぼりにして。
でもあの時代を共に過ごした仲間たちはみんな、周りの目も気にせず泣き崩れていた。
前髪がどうとか、膝ついたら衣装が汚れるとか、そんなこと構っていられないとでも言うようにまともに息をするのもやっとで。
客席を見回すその直前、
僕らの顔をひとりずつ見た彼女と目が合って、どうにか耐えていた僕も足の力が抜けた。
膝から崩れ落ちる。
「アイドル」の顔をした彼女をもう一度見ることが出来た。
それだけで、ここに居続けた意味があると思った。
『皆さん…きっと初めてましてになると思います。
白宮Aといいます』
そう、美しく微笑む。
『もし、覚えてくださっている方がいたら本当にありがとうございます。
………一応、あの白宮Aです。
ほとんどの方はご存知ないと思うので、わたしの口から、説明をさせて下さい』
しゃんと伸びた背筋はあまりにも頼もしくて、その声を少しも聞き漏らさないよう耳を澄ました。
『わたしは、女です。
それなのになぜこの事務所に？と言われたらわたしだって分かりません。
でも、ともかくわたしはここのタレントです。
三年ほど前まではここにいる、いわゆるお兄ちゃん組と一緒に活動をしていました。
わたしの勝手な事情で表舞台に立つことはしばらくありませんでしたが、ここ、
「少年忍者」に籍を置いて頂いていました』
ここにいる、ってところで僕らの方を向くからこの人わざと泣かせにきてるな？なんて。
何にしろ彼女が自分たちのグループにいることが嬉しくて、誇らしくて。
なかなか止まってくれない涙を拭いながら彼女に倣って前を向いた。
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らら(プロフ) - 香花さん» いえこちらこそです！相変わらずゆっくりの更新ですが楽しんで頂ければと思います。 (2022年1月31日 21時) (
レス) id: 76512b9a79 (このIDを非表示/違反報告)
香花(プロフ) - ご丁寧にありがとうございました！無事お話を読むことができました。これからも楽しみにしています。 (2022年1月31日 15時) (レス) id: 2140f828c0 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 香花さん» コメントありがとうございます 。準備中でしたので鍵をかけておりましたが移行が完了しましたので先ほど公開させて頂きました。このままお楽しみください。 (2022年1月31日 10時) (レス) @page50 id: 76512b9a79 (このIDを非表示/違反報告)
香花(プロフ) - はじめまして。お話の続きが読みたいのですが、パスワードのついた作品を読むのが初めてで、どうしたら良いのか分からないので教えていただきたいです。 (2022年1月28日 16時) (レス) id: 2140f828c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らら | 作成日時：2021年5月21日 12時
