まだなんにも ページ17
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side 湧
あいつの様子がおかしいことくらい、もうとっくに気付いてた。
普段からちょいちょい先輩たちにされてる餌付けを断ったり、そのくせ水だけはやたらと飲んでたり。
そんなあいつが放つ誰も声掛けんなよオーラをびんびんに感じてた俺はそんなもん別に怖くも何ともなかったけど、でも多分喧嘩になる気がして、それが嫌で何も言わなかった。
ユニットがたまたま別になったのをいいことに放っといて、でもみるみるうちに悪くなっていく顔色においおい大丈夫かよ、なんて。
俺が颯太たちと騒いでても、湧うるさい！っていつものでかい声は聞こえない。
最近仕事増えてるらしいし、忙しすぎんのかなって思ったけどなんかそれだけじゃない気がした。
なんつーか……すげえ、いやな予感。
さすがに今日ぐらいは声を掛けよう。
どうせあいつは逃げようとするんだろうけど、腕引っ掴んででも問い詰めてやる。
そうじゃないと、何かが壊れるような気がした。
そうやってあいつのことは帰りに置いといて、今は目の前の振り入れに集中することにした。
織山の振りはいつも難しすぎる。
待っていまのなに！？なんて織山を見て騒ぐ平塚を笑ったけど、俺もそれなりに精一杯で。
尚「あじと湧ここで側宙いける？」
「……やってやろうじゃねーの！！」
あじとハイタッチをしたその時、
何かが崩れ落ちる、嫌な音がした。
皇「Aっ！！」
…くっそ予感的中すんの早すぎんだろ、俺まだ、何もしてねーよ。
そう思うが先か、ぐしゃってレッスン室の真ん中でぶっ倒れたあいつに向かって全速力で走った。
その肩を抱いたまま座り込んで名前を呼び続ける皇輝くんとそれを見て泣きそうになってる颯太。
一目散にレッスン室を飛び出して行った織山、ただでさえでかい目を更にでっかくかっぴらいてAを見つめる平塚。
檜山が、大丈夫いま織山がスタッフさん呼びに行ってるっていうからほんの少しだけ空気が和らいだけど、そこはやっぱりカオスだった。
たかが女ひとりのことで、俺らはこんなにもぐちゃぐちゃになる。
我を取り戻した何人かがAって名前を呟き出すからそれはどんどん広がっていって。
やってきた大人たちに運ばれていくあいつを無視できる奴なんて、ひとりもいなかった。
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らら(プロフ) - 香花さん» いえこちらこそです！相変わらずゆっくりの更新ですが楽しんで頂ければと思います。 (2022年1月31日 21時) (
レス) id: 76512b9a79 (このIDを非表示/違反報告)
香花(プロフ) - ご丁寧にありがとうございました！無事お話を読むことができました。これからも楽しみにしています。 (2022年1月31日 15時) (レス) id: 2140f828c0 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 香花さん» コメントありがとうございます 。準備中でしたので鍵をかけておりましたが移行が完了しましたので先ほど公開させて頂きました。このままお楽しみください。 (2022年1月31日 10時) (レス) @page50 id: 76512b9a79 (このIDを非表示/違反報告)
香花(プロフ) - はじめまして。お話の続きが読みたいのですが、パスワードのついた作品を読むのが初めてで、どうしたら良いのか分からないので教えていただきたいです。 (2022年1月28日 16時) (レス) id: 2140f828c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らら | 作成日時：2021年5月21日 12時
