水と野菜と ページ13
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その日から違和感を感じる回数は徐々に増えていった。
アクロバットだけじゃない。
いつもなら普通に出来ていたはずのダンスすら危うくて。
周りからはバレないように、必死で取り繕って踊ったその映像を見返してショックを受けた。
いつもの番組のいつものホール。
人数が多いわたし達は自分の姿を見つけ出すことも難しい、はずだった。
目に飛び込んできたわたしの姿。
それは明らかに、『女の子』だった。
ちょっと髪伸びたかもな、なんて理由じゃない。
声変わり前のメンバーも沢山いるから歌声なんて別に目立たない。
だけど、まだあどけない少年達に混ざってしまうともう分かるようになってしまっていた。
確実に丸みを帯び始めている身体。
成長期の女の子なのだから仕方ないと言われてしまえばそれまでだけど、わたしは女の子になってはいけない。
そう自分で自分に暗示をかけ続けていたわたしはその事を受け入れられなかった。
きっとアクロバットやダンスが上手くいかなくなったのも、身体の変化に追いつけていないせいだろう。
普通の女の子ですら悩みもがきながら通り過ぎていくこの期間を、独りでどう抱えればいいか分からなかった。
見回すと目に入るのは華奢で薄っぺらな身体をしたメンバーたち。
それが羨ましくて仕方なくて。
このまま女になってしまえば皆と同じアイドルではいられなくなる。
皆と同じ衣装は着られなくなるし、パフォーマンスの幅だって狭まるかもしれない。
そう思ったらいてもたってもいられなかった。
散々禁止されていたのも無視してスマホに打ち込んだ自分の名前。
やっぱりファンの子の目は欺けていなくて。
”白宮ふつーに女の子になってきてる”
”なんか女の子いる！って思ったら白宮だった
そういやあの子女の子じゃん”
そんな言葉がたくさんあった。
その上それにかこつけて最近は減っていたアンチの言葉も息を吹き返しているように感じる。
どうすればいいかなんて、中学生になったばかりの頭じゃ考えたって分からなかった。
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らら(プロフ) - 香花さん» いえこちらこそです！相変わらずゆっくりの更新ですが楽しんで頂ければと思います。 (2022年1月31日 21時) (
レス) id: 76512b9a79 (このIDを非表示/違反報告)
香花(プロフ) - ご丁寧にありがとうございました！無事お話を読むことができました。これからも楽しみにしています。 (2022年1月31日 15時) (レス) id: 2140f828c0 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 香花さん» コメントありがとうございます 。準備中でしたので鍵をかけておりましたが移行が完了しましたので先ほど公開させて頂きました。このままお楽しみください。 (2022年1月31日 10時) (レス) @page50 id: 76512b9a79 (このIDを非表示/違反報告)
香花(プロフ) - はじめまして。お話の続きが読みたいのですが、パスワードのついた作品を読むのが初めてで、どうしたら良いのか分からないので教えていただきたいです。 (2022年1月28日 16時) (レス) id: 2140f828c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らら | 作成日時：2021年5月21日 12時
