虎の威を借る ページ29
我々バルボッサ海賊団はとある港に食料調達のために停泊しているのだがその港はとても治安が悪かった。
盗みはもちろん道端で屯ってるしガラの悪い連中ばかりで、いい人はいるものの悪い奴らばかりが悪目立ちしている最悪の港だった。
そしてある日、私は変な輩に絡まれてしまった。
「よぉ、お嬢ちゃん。あんた海賊だろ？」
『だから何よ』
こうゆう奴らは構わない方がいいと思いその場を離れようとした。
「まだ話は終わってねぇよ。ちょっと俺らの相手してくんねぇか？」
手首を掴まれて正面を向くと5,6人の男達がいた。
『ちょっと待ってよ。私が誰だか分かって言ってるの？だとしたら随分と度胸があるのね』
「お嬢ちゃんこそ強気じゃねぇか…。こりゃあおもしれぇ。俺らはなこの街一の暴力団で有名なんだよ」
『私こそ世界中の海を渡り支配してきたあのバルボッサの手下よ？私が体に傷をつけて帰ってきたら船長はきっとカンカンに怒るわ』
「お前どうせ下っ端だろ？調子乗ってんじゃねぇよ」
すると一人の男が拳を向けてきた。
『わかったから！落ち着いて！私がどのくらい強いか証拠を見せてあげる』
そう言って私は男たちを引き連れて街を歩くことにした。
『見てなさい。みんな私が怖くて逃げていくから』
商店街に出ると言った通りみんなが私のことを避けてゆく。
「おいおいマジかよ…」
試しに近くのお店の奥さんに話しかけてみることにした。
『ヨーホー！調子はどう？』
するとその奥さんは血相を変えて怯えた様子で林檎を差し出してきた。
「わあああ、あの、こ、これで許してください！」
『ふふ、ありがと』
一通り歩き回ると男たちも信じてくれたようで私に謝ってきた。
「す、すまなかった。お前さんが強いってことはわかったから…。最後に名前だけでも…」
『私の名前はA。バルボッサ海賊団一の海賊よ』
そう言い残して私はその場を去った。
*********
『あの男たちも馬鹿よねぇ』
「何がだ？」
一人で酒を飲んでいたはずのにいつの間にか隣にトリックが居た。
『今日絡まれた輩のことよ。あいつらったら自分たちが怖がれていることを知らないで私が強くて避けられてるって勘違いしてるの』
「そりゃあ馬鹿だな」
海賊は強いだけじゃない。
頭も良くなくちゃね。
ラッキー海賊
チャンウー
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Tina_22(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます！ (2019年9月10日 13時) (
レス) id: 5c6a23ff5f (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 面白いですね！続き楽しみにしてます！ (2019年9月9日 23時) (レス) id: d253472ad9 (このIDを非表示/違反報告)
Tina_22(プロフ) - まやさん» ミステリーな感じで終わらせたかったのでご想像にお任せします。 (2019年8月20日 17時) (レス) id: 5c6a23ff5f (このIDを非表示/違反報告)
まや - 醒めない2ってどういうことなのでしょうか？ほんとは夢じゃなかったってことですか？わからなくてすみません。 (2019年8月18日 14時) (レス) id: d151b419d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ティナ | 作成日時：2019年3月26日 14時
