臆病者 2 ページ24
わたしが恋を知ったのは彼に看病をしてもらってからだ。
やさしい声で話しかけてくれてバカ真面目だと思ってたのにどこか抜けているところがあって…
それにお酒が苦手。いつも宴になると船の端で静かにしている。そんなコールドを今日は勇気を出してゲームに誘ってみることにした。
『ねぇ、ゴールド！あっちでトリックとクリスがトランプゲームやってるんだけど一緒にやらない？』
ゴールドと話せると嬉しくて笑顔になってしまう。ニヤニヤしてる訳じゃないけど変に思われてないといいなぁ。
「いいぞ。やりに行くか」
実は私はトリックと沢山カードゲームをやってきてかなり強くなった。その成果を頭のいいゴールドで試してみたいとも思っていた。
『やったぁあ！』
どうやらゴールドはカードゲームが得意ではないみたいだ。これがロレッタが言っていたギャップ萌えなのか。
「お前もなかなかの腕前になってきたんじゃねぇのか？」
『でしょでしょ！また教えてよね！』
「なぁんでまた教えねぇといけないんだよ」
『もしかしたら私才能あるかもよ』
「本当に才能がある奴は俺みたいに独学なんだよ」
『え〜』
するとゴールドがいきなり立ち上がった。
「すまないが俺まだ仕事があるんだ。また今度にするよ」
何やらクリスと話していた途中だったらしいけど仕事のため部屋に戻ってしまった。
「にしてもお前消極的すぎるんだよ」
『なにが？』
「お前、ゴールドに振り向いてほしいんだろ？だったらもっとアピールしないと気づいてもらえないぜ？アイツよっぽど鈍感だからな」
実はトリックは私の恋の相談相手でよく話を聞いてもらっていた。
『そーかなぁ。じゃあとりあえずいっぱい話しかけてみることにする！ありがとうトリック！』
それから私は毎日ゴールドに話しかけた。
今日あったこと。嬉しかったこと。たまには愚痴を聞いてくれたりもした。
でも、何故かゴールドがだんだん離れてくような気がする…
『ゴールドー！今日の夕飯何か知ってる？』
「知るかよそんなの」
ほら。なんだか最近は私に対して冷たい。
『聞いて、私の好きなシチューなの！』
「だからどうしたんだよ」
さりげなく私の好きな食べ物を教えたのに。
『(これじゃ意味ないじゃん…)』
自分が良かれと思ってやっている事がますます悪い方向に向いているような気がした。
そして私はゴールドを避けるようになってしまった。
ラッキー海賊
チャンウー
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Tina_22(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます！ (2019年9月10日 13時) (
レス) id: 5c6a23ff5f (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 面白いですね！続き楽しみにしてます！ (2019年9月9日 23時) (レス) id: d253472ad9 (このIDを非表示/違反報告)
Tina_22(プロフ) - まやさん» ミステリーな感じで終わらせたかったのでご想像にお任せします。 (2019年8月20日 17時) (レス) id: 5c6a23ff5f (このIDを非表示/違反報告)
まや - 醒めない2ってどういうことなのでしょうか？ほんとは夢じゃなかったってことですか？わからなくてすみません。 (2019年8月18日 14時) (レス) id: d151b419d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ティナ | 作成日時：2019年3月26日 14時
