30話 ページ32
空いていたコートで帝襟さんとサッカーをした
そこそこに上手な帝襟さん
「……なんでいきなりサッカーしようなんていったんですか?」
帝襟「うーん…Aちゃんが、なんでサッカー嫌いなのか実際に一緒にやったらわかるかなって思って」
なんだそれ
わざわざ嫌いなサッカーで知ろうとするなんて
逆効果とか考えないのかな?
「…そうですか」
その後は会話もなくただただサッカーをした
何分たったかわからない頃誘ってきた割に早くにギブアップをした帝襟さんによって終了した
コートの隅でいつ用意したのかわからないスポドリを飲み休憩となった
帝襟「Aちゃんはさ、なんでサッカー始めたの?」
「……私サッカーの話ししたくないので……」
帝襟「あ、そっか、ごめんね」
あからさまにシュンとする帝襟さんに良心が傷む
「まぁ……サッカーを始めた理由は父親です。父親の一方的な夢の押し付けから、それが私の夢になりました。それだけです。つまらなくてしょうもない…」
帝襟「……そんなことないよ」
「…いいです。本当のことだから…」
本当のこと…
夢が叶うなんて本気で信じて
それでいて夢を目指す道に壁なんてないと思ってた
脳内お花畑だった頃は
本当にあったのだから…
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作者名:ソバチャノ | 作成日時:2024年2月8日 17時