最終話:これから ページ49
「てめぇA！また指輪落ちてんじゃねーか！」
『ああほんとだ！足に着けて遊んでたからかなぁ、』
「なんで足に着けてんだ！薬指に着けとけや！」
急いでるのになんでこんなに怒られてるんだろう。
ちょうど萌奈から連絡が来たところだった。アメリカで活躍中の期待の新人なのだ。
私はイライラしながら家を出る。
『勝己ー！火の元確認よろしくね！夜はお茶子と響香と飲んでくる！あっ、･･･あと、石につまずいて転べ！！』
「てめぇまだそんなこと言ってんのか！殺すぞ！」
私は旦那の火の粉から逃げるように家を出た。
二人暮しには少し広すぎるマンションだ。私は時間に間に合いそうもないので30階から飛び降りる。
そして母譲りの個性で急いで事務所へ向かった。
『やだぁ、遅刻！母さんごめん！遅れた！』
「おっそーい！新婚だからって気が緩んでるんじゃないの？」
おうおう気の触るようなこと言うな相変わらず。
私はひきつった笑みを浮かべながらヒーロースーツに着替える。
「A、インターンの子来てるよ！早くしなさい！」
母がそう声をかけるウキウキしているのはきっと間違いではない。
なんで母さんがウキウキしているんだろう。来る相手はわかっているのに。
『もーわかってるって。おっ、来たかガキンチョ』
私は扉を開けて父と話している花菜撫を見つけた。
あの時とは比べてぐんと身長も伸びて私よかずっと大きくなっていた。顔もおお、イケメンだな。母が楽しそうにしているのはこれか。
「ガキンチョじゃねーよ」
『じゃあバナナか。』
「バナナじゃないっつの！」
改めて私は机に座る。そしてガキンチョの資料に目を通した。雄英高校の1年A組、日下部 花菜撫。
『･･･うん。改めて、水成ヒーロー事務所所長の水成Aです。ヒーロー名は･･･まあ分かるよね。ところで君がここを受けた理由はなんだ！言ってみろ！』
ガキンチョは笑いながら私を指すと自信満々気に言った。
「俺のヒーロー･･･いや、貴方に憧れてきたんです」
人を助けるのがヒーローだ。
諦めずに戦うのがヒーローだ。
だから私は今日もみんなを守るために戦う。
ヒーローとして、一人の人として。
そして、大切な人の誇りであるために。
私は旦那のニュースが流れるテレビを消す。NO.2だとか知ったこっちゃない。私からすれば1番だから。
私は少年と共に外へ出た。
私は勝己がいればどこへだって行ける。
〜END〜
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たら - 小学生の子かっこよすぎ。結婚しよう (2021年8月12日 21時) (
レス) id: 979f7d7a59 (このIDを非表示/違反報告)
れふる(プロフ) - とても素敵な作品で大好きです！！続編待ってます！！ (2020年4月10日 15時) (レス) id: f89108791d (このIDを非表示/違反報告)
マイ - めちゃ感動した。やばい神すぎる神に改名したまえ (2020年4月9日 10時) (レス) id: d1e84853e0 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 本当まじ感動しました！めっちゃキュンキュンする〜！！神作書いてくださって本当にありがとうございます！！ (2020年4月7日 23時) (レス) id: 5ed857011f (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 素敵でした (2020年3月12日 12時) (レス) id: 70df13c73f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日�� | 作成日時：2020年1月8日 23時
