47:元"恋人"2 ページ48
『かあああつきいい！！！』
っち、こいつ、部屋に閉じこもって出てこないんだけど。今、爆豪家に来ています。出てきません。ガッテム。
『んもー、もっと声量上げて、かああ！！』
「うっせぇ！！！シバくぞクソが！」
トガッ！！と扉が開くといつもの爆豪の姿があった。
爆豪を押しのけ部屋に入る。
『へへっ、お邪魔します。あっ、これ私のあげたTシャツじゃないの、可愛い奴め』
「てめぇ、からかいに来たんなら帰れや･･･」
冗談冗談と言いながら勝己のベッドに座る。
そして改めて向き直した。
言いたいことが沢山あるんだから。
『まず1つ目、たくさん迷惑かけてごめんなさい。そして2つ目、みんなを守ってくれてありがとう。3つ目、嫌いとか思ってごめんなさい。4つ目、』
まだまだ言いたいことがあるのに声が詰まる。
唇をかみ締めて笑う。
ちゃんと言いきれ私。
大丈夫。
私はあの馬鹿の子供なんだから。
『4つ目、私の事を好きでいてくれてありがとう』
下手くそな笑顔になっていないかな？
大丈夫大丈夫。
私は笑うのが上手なんだから。
「もういい。喋んな。」
そう言うと爆豪は私を抱きしめた。
優しく抱きしめてくれる。ポロポロと涙が零れてくる。
泣かないって決めたのに、意思が弱すぎるだろ、私。
『私っ、･･･言いたいこと沢山っ･･･！』
「いい。もういい。伝わった。･･･だから泣け。お前は、"素直だけが取り柄だろうが"」
かつて言われた言葉を言いながら私の頭を優しく撫でる。
暖かい、
優しい匂い。
私の大好きな人。
「お前は弱くない。泣かねえし俺より強えーよ。だから、俺の前だけは我慢しなくていい。ずっと我慢させて、悪かった。」
私を守ってくれたこの腕も、手も、足も全部全部愛おしく思えてしまう。この人の前なら我慢しなくていいんだ。
私は声を上げて泣いた。子供のように。今まで我慢したものがはち切れたかのように。大好きな人の腕の中で泣いた。もう全部どうでも良くなった。
『･･･勝己、話がある。』
「あ？なんだよ。」
『わ、私、私あの、その、…』
おっふ私、声が出てないんだけど！ええい頑張れ私！
『付き』
「もう1回やり直させろ。絶対幸せにする。」
爆豪がニヤッと笑った。こいつ、わかってて言葉をかぶしてきやがった。
『･･･俺の感覚に狂いはねぇ、だから断る理由もねぇ』
「おいなんの本に影響された。」
私と勝己は見つめ合い、そして互いの影が重なった。
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たら - 小学生の子かっこよすぎ。結婚しよう (2021年8月12日 21時) (
レス) id: 979f7d7a59 (このIDを非表示/違反報告)
れふる(プロフ) - とても素敵な作品で大好きです！！続編待ってます！！ (2020年4月10日 15時) (レス) id: f89108791d (このIDを非表示/違反報告)
マイ - めちゃ感動した。やばい神すぎる神に改名したまえ (2020年4月9日 10時) (レス) id: d1e84853e0 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 本当まじ感動しました！めっちゃキュンキュンする〜！！神作書いてくださって本当にありがとうございます！！ (2020年4月7日 23時) (レス) id: 5ed857011f (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 素敵でした (2020年3月12日 12時) (レス) id: 70df13c73f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日�� | 作成日時：2020年1月8日 23時
