39:バナナ ページ40
「誰かに付けられてる気がする。」
『そんなBANANA！ははは！BANANABANANA！』
「姉ちゃんヒーロー向いてないよマジで。」
またガキンチョの所にやってきた。
今更ながら名前は花菜撫と書いて《かなで》と読むらしい。可愛らしい名前である。それを私が『バナナ？』と読んだことが始まりだ。
そんなバナナとおじいちゃんおばあちゃんくらいの年のネタを使って遊んでいた。
「マジで悩んでんだよ、親に相談なんてできないし、心配かけたくないんだ。」
『一丁前に親なんて呼んじゃって！パパママでいいのよバナナ。』
「だからバナナじゃないっつーの！最近やっと爆殺王がたまに来るようになったから、そっちに相談しよ！姉ちゃんまじで使えない！」
使えない発言やめなさい。私のメンタルはもうボロボロよ！
とか言いつつ当たり前のように私のなけなしの(略)アイスをぺろぺろと食べる。おいそんな可愛く食べたら私の食べ方が目立つだろ。やめろ。
少年は私の方を見ないでずっと草と戯れてる。
なんか、個性が草系らしくて、ツルや花などを出して遊んでいた。いいなぁ、友達いっぱいじゃん。
『･･･ん？爆殺王･･･？･･･どこかで聞いたことあるような･･･』
「爆殺王はどうでもいいよ。それより俺のコレ見てよ、カード。やっと出たんだ！」
お前の主じゃないの･･･？
そう言って見せてくれるのは父親の写ったキャラカードだった。私も小さい頃集めてた記憶がある。待ってこれ加工されてるよね。だってこんなに身長高くない。制作業者さん！これ詐欺です詐欺！
私は少年からカードを受け取る。
『なっつかし。これよく買ってたなぁ、これについてるお菓子が欲しくて。』
「そっちかよ。ヒーロー目的でしょ普通。」
『だって私、ヒーローに憧れなんてなかったし。ヒーローになるのが当たり前だと思ってたから。』
小さい時から忙しい親の背中ばかり見てた私だったからか知らないけど、ヒーローを目指すのは当たり前だと思っていた。それが私の人生だと思ってたし、他になる職業が思い浮かばなかった。
『君みたいに助けて貰ったこととかないし。特別な感情とかもない。ただただ親とおなじゴールに進むだけ。』
それが私の人生だ。でも。なるからには本当のヒーローにならなくては行けない。だからこそ！
「ふうん。あっそ。つまんな。」
『おいおい、聞くだけ聞いといてなんだそれは？ん？ウエハースは私によこせ。』
「やだ！妹にあげるんだ！」
いい話！
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たら - 小学生の子かっこよすぎ。結婚しよう (2021年8月12日 21時) (
レス) id: 979f7d7a59 (このIDを非表示/違反報告)
れふる(プロフ) - とても素敵な作品で大好きです！！続編待ってます！！ (2020年4月10日 15時) (レス) id: f89108791d (このIDを非表示/違反報告)
マイ - めちゃ感動した。やばい神すぎる神に改名したまえ (2020年4月9日 10時) (レス) id: d1e84853e0 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 本当まじ感動しました！めっちゃキュンキュンする〜！！神作書いてくださって本当にありがとうございます！！ (2020年4月7日 23時) (レス) id: 5ed857011f (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 素敵でした (2020年3月12日 12時) (レス) id: 70df13c73f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日�� | 作成日時：2020年1月8日 23時
