君と。 (ページ15)

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？「A...?」

へっ...?流星...?

「なんでっ...?」

恥ずかし...

泣いてるところなんか見られてもうて...

私は無理やり涙を拭って

無理やり笑った。

「どうしたん？流星？」

ちゃんと...笑えたかな...?

流星「どうしたん？じゃないやろ？こっちのセリフやし。何で泣いてるん...？」

こんな時に限って痛いところを突いてくる。

「い、や...大丈夫やで?」

また作り笑い。

でも。笑ってんのに。どんどん涙が溢れ出る。

その時視界が暗くなった。

流星「泣きながら大丈夫やでとか言わんといてよ。」

状況を理解するまで5秒かかった。

抱きしめられてるんや。

桜並木がざわめく。

私の胸の奥みたいに。

「りゅ...せ、い...」

流星の胸の中で泣いた。

「うっ...んっ...うぅ〜...」

私が泣いて少しの沈黙。

でもそれを破ったのは流星だった。

流星「A？何があったん？正直に全部話してほしい。」

流星の顔が見えなくても分かる。真剣なんやってこと。

だから私も真剣に答えた。

「あんな...今日、学校で流星の事避けてた。」

流星「...」

「それで、よう考えたら流星も私の事避けてた気して。私の事嫌いやのかなって。私が避けてたんやのに...ごめん...疑って...」

流星「ううん。大丈夫やで。やってほんまやもん。避けてたのはほんま。でも、嫌いなのは違うで？僕は、、その...」

一瞬抱きしめる力が強くなった。

そして、私と流星の距離が離れる。

流星に見つめられたのいつぶり？多分幼稚園の時ぶり？

深呼吸をして流星から放たれた言葉。

流星「僕は、A。貴方の事が好きです。」

へっ...?衝撃の一言。考えた事もあらへんかった。

流星が私のことを好き...やなんて。

無意識に涙が溢れ出す。

「わ、たしも...流星の...ことがっ...好き
、やで」

今度はちゃんと。心の底からの笑顔。

すれ違って。いつも見たいにできなくて。

でも、好き。いつも見たいに出来なくても好きんや。流星のこと。

流星「付き合ってくれるやろ？笑」

この答えは決まってんねん。

「はい！」

いつの間にか曇り空が夕焼け空に。木立が揺れるくらいの風で冷えきった体温も。

君の温もりで暖かくなっていく。

好きやで。

ゆっくり重なった唇からも優しい温もりが伝わってきた。