復活love〝II〟 (ページ6)

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沈黙ページ6

しばらく抱きしめるまま二人は動かなかった。

雨が降る中、互いの心音がうるさく音を立てる。

大野｢風邪...引いちゃうから｣

そう言って先に歩き出したのは大野だった。

二人が大野の家に着くと、

大野は二宮に風呂に入るよう促した。

二宮｢...上がりましたよ。｣

まだ濡れている髪をタオルで拭きながら大野へと声をかけ、

また大野も｢わかった｣と返事をして風呂場へと姿を消す。

二宮はしばらくその背中を見て、ソファへと腰を下ろした。

二宮(...ホント何やってんだろ、俺。
このままじゃダメだって分かってる、けど...)

一人うなだれていると後ろのドアが開き、

風呂から上がった大野が部屋へと入ってくる。

大野｢...コーヒー飲む？｣

二宮が頭を抱えている所を見た大野はまた優しく声をかける

二宮｢...いただきます。｣

・

差しだされた二つのカップの中には

温かいコーヒーがゆらゆらと揺れている。

そこに映っている自分は風呂上がりだと言うのに全くそんな感じはしなかった。

二宮が目線を大野にやると、

大野は静かにコーヒーを啜っていてこちらには気付いていなかった。

お互い無言の沈黙が続く。

しかし、その沈黙を破ったのも

また大野だった。