最後の迷い ページ44
櫻井｢は？まてまて...どうゆう事だ？｣
呼び出された挙句、1人で勝手に話を進めていく雅紀を止め、話を聞く。
相葉｢...俺ね、大ちゃんが好き。｣
櫻井｢それは...｣
相葉｢もちろん恋愛対象として！｣
そして、話をしていく内に雅紀の目には涙が溜まり、それは静かに流れた。
相葉｢俺が入る隙なんてないのは分かってる...けどね、やっぱり大ちゃんが好きだよぉ！｣
櫻井｢...雅紀。｣
泣きながら言う雅紀に、情けなくもかける言葉も見つからず
ただ短くごめんと言った。
相葉｢謝らないでよ！...わかってる。誰も悪くないなんて...でも｣
それでも悔しいよと口にする雅紀をしばらく慰め、ようやく落ち着いたところで
雅紀が鼻をスンスン言わせ、途切れ途切れ言った
相葉｢...俺ね、好きな人の泣き顔なんて見たくないんだ。｣
櫻井｢うん｣
相葉｢俺だったら大ちゃんをずっと笑わせられる自信があるよ。｣
櫻井｢...うん｣
相葉｢翔ちゃんは？｣
櫻井｢...俺は..。｣
・
・
・
街灯で明るく照らされている暗闇の外を全力で走る。
すれ違う人から見れば滑稽なものだろう。
...でも構わない。
雅紀のおかげで最後の迷いも吹っ切れた。
俺が雅紀からの問に詰まった時、俺が智くんを幸せにできるのかって思ってしまった。
でも雅紀は『 迷いがあるのは本当にその人が好きだから迷いがでるんだよ 』
と教えてくれた。
その言葉で俺は、智くんと俺の...二人の幸せは自分達で決めることを選択した。
俺の人生はまるで敷かれたレールをそのまま走るようなものだった。
でもそのレールも最初に壊してくれたのは智くんだったんだ。
大学の文化祭の時、初めて君の絵を見た時...
絵なんて疎い俺だから絵の見方が分からなくてしゃがんで君の絵を眺めてた。
そしたら、俺の前に君が来て『その絵の何がいいの？ 』って聞くから。
いつもは用意された言葉をいう俺だったけど、君を前にすると俺の素直な気持ちが口から出た
...貴方は覚えてる？その時が、俺が貴方に恋をした瞬間だったんだよ。
一度は離れてしまった俺たちだけど
願うなら今度こそ貴方と一緒に添い遂げたいと思ってる。
櫻井｢智くん、愛してるよ...！｣
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作者名：ハヤト | 作成日時：2017年12月17日 21時
