復活love〝II〟 (ページ39)

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貴方のせいじゃないページ39

Ｎsaid

一瞬、言われた意味が分からなかった。

何？感じる必要無くなったって...
何？おめでとうございますって...

ひとりでに進んで行く今後の話...正直、頭に入ってこなかった。

櫻井｢二宮さん？｣

名前を呼ばれて我に返る。
目の前の人の顔を見ればひどくやつれていた

この人をこんなにしてしまったのは自分のせいだと、息がうまく出来ない。

段々目の前が歪んでいく。

櫻井｢二宮さん！？｣

自分を傷つけた相手を心配して、うまく動けないのに背中をさすってくれる

呼吸に合わせ深呼吸を繰り返す。

やっとの思いで絞り出した短い言葉

二宮｢...ごめ、...ん...さ、い...｣

涙と過呼吸のせいでうまく言葉にできない。

でも、櫻井さんはちゃんと聞いてくれてる。

もう一度落ち着かせ、次はゆっくりと言った

二宮｢...さと、しっ...は、貴方の、事が...すき、な...です。｣

苦しい中、肩で呼吸をしながら櫻井さんに必死に訴えた。

それを櫻井さんは...気づいてくれた。

櫻井｢...智くんが...俺を、好き...？｣

独り言のように言う櫻井さんに、返事をするかわりにコクリと頷いた。

櫻井さんはその事がまだ信じられないのかフリーズしたまま。

俺は少し落ち着いて話せるようになった。

二宮｢...本当、なん...です。｣

俺のその言葉でハッとしたのか

櫻井さんは、静かに涙をこぼした。

櫻井｢...俺、俺もっ！好きだったんです...｣

途切れ途切れに話す彼を見て、不思議と悲しみ、怒りは湧いてこなかった。

自分でもやっと区切りが付いたのかとホッとした。

二宮｢今、まで...すみませんでした。今日は、もっ...帰ります。｣

そう言って、彼の病室を後にした。

けど、それもすぐに病室へと戻ることになる。

手を引かれた。

さっきまで動けなかったはずの櫻井さんに...

二宮｢なん...です、か...｣

まだうまく話せない俺に対し、櫻井さんは至極真剣に

｢貴方のせいじゃないです。...もう、気にしないで｣

と言った。

貴方のせいじゃないのは櫻井さんが倒れたことに対する罪悪感。

気にしないでは、おそらく...

これ以上『悩まないで』と言っているように感じた。

それ以上は何も言わず、看護師の人に見つかり部屋へと戻っていったが

最後に俺を見て優しく笑いかけてくれた。