復活love〝II〟 (ページ24)

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名前のない感情ページ24

手に握っている携帯は少し熱くて、

さっきまで大ちゃんと話していたことが実感でき、子供みたいに単純で

その電話がすごく嬉しかった。

相葉(...また話せちゃった)

いくつかの偶然が重なり、奇跡になった。

それが俺の中ですごく嬉しくて、それは顔に出る

櫻井｢俺の見舞いに来たんじゃねーの？｣

そう言って翔ちゃんが二人分のお茶を出してくれていた

相葉｢あ、うん...部長に様子見てこいって｣

櫻井｢そっか｣

もう大丈夫だからと言う君の顔色も本当に大丈夫そうで少し安心した。

やっぱり大ちゃんと話すと安心する...。

親友でもないし、友人...と言えるまで会ったことは無い。

でも、仕事上の関係っていう堅苦しいものでもない。

じゃあ、なんで君の何気ない言葉にこんなに振り回されるんだろう。

考えるとますます分からない。

櫻井｢...どうした？｣

考え込む俺を心配して翔ちゃんが顔をのぞき込む。

相葉｢んー...いや、大丈夫。｣

櫻井｢ふーん...？｣

何か言いたげなその間になんだよって俺が言うと案の定、想定してた質問をされる。

櫻井｢さっき、誰と電話してたの？｣

その質問に意味は無いと思う。

誰だって目の前で別の人と電話してたら相手が気になるもの

でも、なんでだろ教えたくないと思ってる。

櫻井｢雅紀？｣

相葉｢あ...部長、だよ...？｣

とっさについた嘘。

自分でもなんで嘘を言ったのか分からなかった

櫻井｢げっ...なんか言ってた？｣

そんな俺の言葉を信じて疑わない人。

こわい上司から連絡があったことを本気で怖がってる。

相葉｢...ゆっくり休めだってさ。｣

櫻井｢まじ？怒ってなかった？｣

相葉｢うん...｣

櫻井｢良かったー！｣

そう言って風邪と緊張の糸が緩んだのかそのまま寝てしまった。

流石に自分と近い体格の成人男性を抱える程の力はないため

寝室から布団を持ってきて翔ちゃんにかける。

相葉｢...嘘ついてごめんね｣

寝ている彼にそう耳打ちし、静かに彼の部屋を後にした。