復活love〝II〟 (ページ3)

今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:82,353 hit

冷たいページ3

Ｓsaid

目の前の彼(二宮)の鋭い目付きから目が離せなくなる。

暑いはずなのに冬のように寒く感じる。

しかし、それと反対に汗は流れる。

櫻井｢...どうして...｣

二宮｢どうしてもなにも...私は最初から知ってましたよ？｣

二宮から発せられた言葉に俺は言葉を失った。

二宮｢私が貴方を担当に指名したのは、全部知っていたからです...貴方が大野さんの元恋人だって...。｣

そう言って俺の前に二宮さんはゆっくりと近づく。

二宮｢ねぇ、櫻井さん。

私が何も知らないと思いますか...？｣

目の前に来た二宮は俺の顔をじっと見て少し笑を浮かべ続けた。

二宮｢私はいい人なんかじゃないんですよ...

欲しいと思ったものは必ず手に入れる。

...それが私ですよ。｣

そして、二宮さんは俺の首に腕を巻きつけ

抱きつくような形になった。

二宮｢...智の事は渡さない。

例え、どんなに智の事が好きであっても一度智を捨てた人にもう一度愛する権利なんてない。｣

そう俺の耳元で囁いた。

二宮｢相変わらず固まったままですか...。

まぁ、でも仕事はちゃんとやってもらいますからね。｣

そう言って二宮さんは会議室を後にした。

その場に一人残った俺はしばらく動けなかった。

(俺が智くんを捨てた...？

でも、何も言わずに出てったのは智くんの方で...)

...まって、

本当に？

本当に智くんは何も言わずに出て行ったの？

もし、出ていった原因が俺にあるとしたら？

櫻井｢...何も考えてこなかった。ましてや自分に原因があるなんて事、少しも...。｣

気がついたら廊下を走っていた。

すれ違う人に驚かれても、そんなのに振り返ってる余裕も無かった。

ただ、目的の人を見つけるまでただ全力で走った。