復活love〝II〟 (ページ18)

今日:9 hit、昨日:11 hit、合計:82,369 hit

終止符ページ18

Ｎsaid

外に出ると、まだ雨は止んでいなくて

妙にスッキリとした俺は智に借りた傘をさして帰路へとつく。

二宮(...こんなもんか)

長かった片想いも今日で終わった。

いや、少しの間はお互い好いてた時もあったのか。

...それはさっき気付いたけど。

想いは言ってしまったら止まらなくて、

ずっと奥に溜め込んでたものが１度に吐き出され

もう苦しくはなかった。

雨の中、わざと水が溜まっている所を歩く。

揺れる水が俺の顔を歪ませる。

何も考えずに歩いていくと

ふと、後ろから誰かに呼び止められた気がした。

振り返り見てみても辺りは暗く。

人の姿は見えない。

やっぱり気のせいだと、自分の家へと向かう足をまた進める。

家に帰る間、

智と過ごした時間が蘇る。

家に初めてに泊まりに行った時、

友達になった日、

会社で偶然再開した時────...

全部、鮮明に覚えてる。

あの時の智の声や、仕草...

会話の内容すらも覚えている。

二宮｢...やっぱ好きだよ...。｣

はっきり断わられても、やっぱりすぐには諦め切れない。

この想いに終止符を打つのはいつになるかは分からない。

櫻井さんとの仲を応援したい気持ちもあれば

やっぱり俺の所に来て欲しい思いもある。

けど、今度こそ智を泣かせたくない。

だから、アンタも早く覚悟を決めてくださいね。

...櫻井さん。