・ ページ16
教室に入ろうとした時、渇いた音がした。
びっくりして、しばらく動けないでいたら、
教室から女の子が泣きながら出てきた。
俺は戸惑いながらも教室に入ると、見覚えのある背中があった。
二宮｢...智？｣
振り返った彼の頬は赤く腫れていて、さっきの音の正体に気付く。
大野｢和！...それ！｣
二宮｢あぁ、彼女に叩かれました。｣
大野｢なん、で...｣
俺が恐る恐る聞くと、和は｢さぁ｣と
笑いながら言った。
大野｢でも、一応シップ...！｣
そう言って、俺はカバンからシップを取り出し、和の頬に貼った。
二宮｢なんで、シップ持ってんですか(笑)｣
大野｢さっきまで保健室で手伝い事してたから...おまけに貰ったの。｣
貼った時にでたゴミを捨てると和は早速、
俺に聞いてきた。
二宮｢...で？なんの話なんですか？｣
その和の真剣な目に、
俺は気まずくて少し視線をずらして言った。
大野｢...彼女と別れた。｣
二宮｢は？｣
予想もしなかったのか和が空いた口を動かしてた。
大野｢...俺が振られちゃったんだ。｣
そう言って、俺は彼女のメールの内容を思い出した。
�狠劼�んは私じゃなくて二宮くんが好きなんだよね。
いつも視線が二宮くんに向いてたから嫌でも分かっちゃったの。
...キスしてごめんね、今までありがとう��
ゆっくりと目を開けると、目の前にはまだ驚いたニノがいた。
...改めて、自分の気持ちを知った。
でも、そんな事
言葉に出来るはずもなくて、俺は目の前の状況から逃げた。
大野｢...帰ろ、和。｣
数時間前までのオレンジ色に染まっていた教室は青に変わってきていた。
その日から俺はその気持ちを消そうと和との距離を置いた。
...卒業まで、ずっと。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 143人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハヤト | 作成日時：2017年12月17日 21時
