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教室には俺だけが残っていて
夕日に染まる今日をただぼーっと見ていた。
そして、静まり返った教室にドアが開く音がした。
音の方をすぐに見ると逆光で顔が見えなかったがシルエットですぐに智でないと気付く。
二宮｢...なんだお前か。｣
俺が智じゃないと知って落胆すると、ドアに立っていた奴が俺の目の前に立つ。
そして、渇いた甲高い音が教室に響く。
｢...さいってー！｣
彼女は涙目になりながら俺の頬にビンタを入れた。
｢好きだったのに！ニノの事が好きだったのに！｣
ついに彼女の目から涙がこぼれた。
二宮｢...あ、そう。｣
｢なんで？！なんで昨日あんなメール送ってきたの！？｣
そう言って彼女は昨日の俺とのメールの内容を見せた。
そこには俺と、別の女とのメールの絡みの写真と、ただ一言。
『別れて』という文字が表示されていた。
｢どうしてよ！？...浮気してたの？！｣
相変わらず涙が止まらない彼女は俺に問い詰める。
二宮｢...そうだよ。お前に飽きただけ。｣
俺がつまらなそうに言うと彼女はボロボロと涙をこぼしながら言った。
｢っ、どうしてよ！...私は、本気で好きだったのに...！｣
目の前の泣いてる彼女を見ても俺は何も思うことは無かった。
むしろこみ上げてくるのは静かな怒り。
二宮｢...お前はいいよ、普通に想いを伝えられるんだから。
振られて泣いたって、誰かに慰めてもらえる。｣
｢...そんな、言い方ないでしょ！｣
二宮｢本当の事だろ？
男は泣きたくたって泣けないし、振られても誰も慰めてくれないんだよ。｣
｢...っ！｣
二宮｢だから、こんな男と別れたほうがアンタの為だと思うよ。｣
そう言いうと彼女は
泣いたまま教室を出ていった。
叩かれた頬は触っただけでも分かるくらい腫れていた。
二宮｢...ってぇ。｣
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作者名：ハヤト | 作成日時：2017年12月17日 21時
