僕と君～奇跡の1460日～2 (ページ3)

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。

「拓弥くん、いらっしゃい、こっちに座りなさい」

いつも笑顔のお義父さんも、

今日ばかりは、顔がこわばっていて。

緊張して震える手を隠して、

彼女の隣に座る。

「｡｡｡」

『｡｡｡』

少し気まずいけど、俺が言わないと。

『今日は、お時間を作っていただいて
ありがとうございます。』

『僕とAさんの結婚を認めていただきたくて
今日は、挨拶にうかがいました。』

「話は聞いたよ。拓弥くん、その気持ちは
すごくありがたい。だけど、娘はいつまた
癌が再発するか、わからない状態だ。
まだ、高校生の君にそんな重荷を
押し付けるわけには『わかっています。』

『わかっています。Aさんの癌がいつ再発するか
分からないのは、重々承知です。それでも、僕は
もしかしたら、残り少ない人生かもしれない彼女の
夢を叶えてあげたいんです。
もちろん、彼女の夢の為だけではありません。
俺自身のためなんです。
｡｡｡僕は、彼女が居なかったら、こんなに笑顔が多くて
楽しい日々は過ごせてません。
彼女のおかけで、僕の普通だった人生が世界が
キラキラ輝く人生に世界に変わったんです。
彼女のためだなんて、こじつけで、本当は
俺が彼女に側にいて欲しいんです。』

「わ、私も！！私も拓弥さんの側にずっと居たい。
｡｡｡たくちゃんの隣で、ずっと笑ってたい。
癌になった時ずっと側に居てくれる、
こんな素敵な人居ないよ。」

『よろしくお願いします。
娘さんを僕に預けていただけませんか？』

「お願い、パパ。」

「分かった。拓弥くん、Aをよろしくお願いします」

『ありがとうございます！！！』

「拓弥くん、本当にありがとう。
拓弥くんのご家族に挨拶に行かないと。」

『いえ、そんな！』

「いやいや、拓弥くんには本当に感謝してるよ。
ありがとう、本当に。」