いや、俺男なんやけども。【稲荷崎】【男主】 (ページ26)

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『っ……あﾞー！も、限界、、っはぁ、は…』

床へヘタリ込みそのまま大の字に寝転がり、咳き込まないよう気をつけながら上がった息を整える。

北「疲れたんは分かるけどそないなとこに寝転んだら邪魔になるし危ないやろ、端に寄り」

『…っはぅ、す、んませ…動けんです…、』

方で息をしながら途切れ途切れにそう伝えては、力の入らない体を何とか起こそうとするもピクリとも動かず。

北「…、次からは限界が来る前に抜けや、何でもかんでも全力でやればいいわけとちゃうで」

『……っす、すんません、…って、うぇ？』

噂に聞いていた北さんの正論パンチに気圧されていれば不意にふわっと体が浮く。

『…んぇ！？、ちょ、北さん！？』

抱き上げられていると気づくのにそこまで時間は要さなかった。

北「なんや？動けない言うとったから運んだろ思ったんやけど」

……それはとてもありがたい、ありがたいんですけど、、

『なんでお姫様抱っこなんです！？ぅ…もっとその、こう…そや！俵みたいに担いでくれても良かったんに…』

高2にもなって自分とそう変わらない背丈の相手にお姫様抱っこされるのはなかなかに恥ずかしく、両手で顔を覆う。

北「危ないから首に手回し」

有無を言わさない瞳で見つめられ渋々腕を回せば満足そうにコートの端へ連れて行ってくれた。

途中で助けを求めたら目ぇ見開いたまま固まってた銀と治、笑いながら写真撮ってた倫太郎、それからゲラゲラ笑ってた侑と先輩…許さん。