・ ページ7
・
背後から聞こえてきた声に振り向けば、高身長で筋肉質な、ガチイケメンが首を傾げて立っていた。
骨ばった鼻筋に優しげな目元。
薄い唇は仄かに開いていて、歯並びの良い白い歯がほんの少しだけ見えている。
なんだか間の抜けた表情をしているが、これまた芸能人顔負けのガチイケメンである。
爆裂美人の女の子は「ジェノ！」とガチイケメンのものと思われる名前を呼んで、ぱあっ！と、それはもう暗い雲の隙間に光の刺すときのように笑った。
一人で待っていた時よりも、クズに話しかけられてちょっと困っていた時よりも、一番かわいい顔に思わず見惚れた。
ガチイケメンが爆裂美人の隣まで来る。
「遅くなってごめん、」「ううん」なんて会話をしながら頭を撫でる。美の暴力。
「この人たちはー…、シェリナの知り合い？」
「あ、……えと、……」
あ、コレ気まずいヤツだ。
距離感的に多分このガチイケメンは爆裂美人の彼氏だし、今の完全にクズの一方通行だったし、彼氏にちょっと怒られてもおかしくない。
「いやぁ、すんません！マジでこんな美人見たことなかったから思わず話しかけちゃいましたー！彼氏さんいるなんて思わなくて！ほんとスミマセン！てか、オニーサンもメチャイケメンだし、彼女さんマジで美人っスね！？」
この状況にも、クズは依然として同じテンションでそう続けた。
もはや尊敬に値するかもしれない、心のどこかでクズに感心しつつ、俺もなんとなく頭を下げる。
それに対してガチイケメンは「ありがとうございます」と綺麗に笑う。
「でもちょっと可愛すぎてお兄さんたちみたいなのに狙われちゃうから、気をつけないと、」
そう言ってガチイケメンが爆裂美人の肩を軽く抱いたそのとき＿＿＿＿＿、
俺は目を見開いた。
「ですよね。」"ジェノ"と呼ばれたイケメンはまた三日月型の目で笑って、二人は仲良さそうにくっついて去っていった。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 322人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なのこ5546(プロフ) - コンゴンズ大好きなので皆んなから取り合いっこされちゃう主人公最高です🫶名前変換を右上から行っても変換される箇所とされない箇所があるので普通の名前変換設定を取り入れて頂けると助かります💦 (2月16日 10時) (
レス) @page7 id: 2327b9d39c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Grass | 作成日時：2024年2月15日 0時
