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「デビューしてから、たくさん辛いことがありました。悲しいことも、苦しいことも、理不尽も、山ほど。」
「だから、私は卒業するのが待ち遠しかった」
「ああやっと、解放されるんだって、」
「もう自由になれるって、」
「でも、みんなが話すのを聞いて」
「改めて、もっと、もっとこの仲間たちと、アイドルを楽しんでおけばよかったって、後悔したんです、。本当に私は、今まで辛いことばかりだったかって、、本当は、そうじゃなかった、」
「楽しいことも、笑えることも、嬉しいことも、飛び跳ねちゃうような驚きも、たくさん、たくさんあって、それが見えてなかったんです」
「もっと、いっぱい頼ればよかった、もっと信じて、気にしなくていいことを、気にせずに、もっと堂々と、仲良くできればよかった、」
「だって、･･･」
ヌナの薄い肩が上下する。
呼吸が乱れて、鼻をすすって、大きな目には膜が張って。
「だって、っ、みんな、本当は、いつも、」
最初はチョンロだった。
早足に駆け寄りながら、涙でぐしゃぐしゃに歪めた顔で、ミンチェ、と名前を呼んで、ヌナを抱きしめた。
そしたら今度はジェノヒョンが、ロンジュニヒョンとへチャニヒョンが、ジェミニヒョンが、みんなおしくらまんじゅうみたいになりながら集まって、抱きしめた。
僕は涙が止まらなくなりながら、ジェミニヒョンが開けた左腕に収まった。
汗がベトベトで、涙がぐちゃぐちゃで、髪の毛が張り付いて、もわもわして暑くて、でも離れずに。
酷い嗚咽で、多分地獄みたいな、そんな声が、アリーナのファンたちには聞こえていて。
後に、その時撮られた写真を見てみたら、ヌナの顔は大男たちに囲まれたせいで見えなくて。
でも、ぎゅうぎゅうに集まった14本の脚の、一番折れそうに細っこくて、それでも僕らと歩んだ、強くて美しい2つこそが、N CTの、DREAMの、"ジュリエット"なのだと、だれもがわかった。
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Grass(プロフ) - ナカムさん» はじめまして！コメントとても嬉しいです。応援していただけるなんて光栄です！こちらこそ、本当にありがたい限りです。これからも何卒よろしくお願いしますね☻ (2023年5月1日 0時) (
レス) id: 4c613351b7 (このIDを非表示/違反報告)
ナカム(プロフ) - はじめまして。この作品を読んでフィクションだとは分かっているものの胸が締め付けられるような感覚になりました😢言葉選び、文章の構成等素晴らしいと思います。これからも応援してます。素敵な作品をありがとうございました！！！ (2023年3月12日 14時) (レス) id: a627fc4932 (このIDを非表示/違反報告)
Grass(プロフ) - ミユウさん» コメントありがとうございます！検討させていただきます。続きを読みたいと思って頂けるなんて本当に嬉しいです。ご期待に応えられるように頑張りますので、気長に待っていてください。よろしくお願いします☻ (2022年10月9日 9時) (レス) id: 4c613351b7 (このIDを非表示/違反報告)
ミユウ(プロフ) - 泣きました！出来れば活動再開後の小話なども読みたいです。 (2022年8月28日 21時) (レス) @page49 id: 2c9d9d2bdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Grass | 作成日時：2022年3月20日 22時
