イソップ…捕らわれたプリンセス ページ2
ヤンデレ注意
貴女視点
朝起きたら、棺の中にいた。
一瞬、自分は死んでしまったのではないかしらと馬鹿のように思ってしまった。
"棺"で誰が私をこのようしたかは分かっている。
私と同じサバイバーで、納棺師をしている"イソップ・カール"だ。
最近、彼の様子がおかしかった。
食事中もゲーム中も、エマと喋っているときだって…
ずっと見てくる。
特に、ナワーブくんやイライくんといった男性といると、私と話す男性に殺意を向けている。
彼は私を綺麗と言ってくれた。
ゲームのときには、私を納棺したあとに、その人形に好きだと言ったり、キスをしているのを見たことがある。
おそらく、彼は私を好きなのかもしれない。
いや、好きなんだろう。
自意識過剰に見えるかもしれないが、私はイソップ・カールから好意を寄せられている。
社交恐怖症の彼が私を好きだと言うのは、正直自分でも信じられないし…。
「あっ、起きました？おはようございます…マイスイート！」
私がくだらないことを考えていると、彼は私が入っている棺に顔を近づけ、挨拶をする。
いつもしているマスクを取り、今まで見たことのない笑顔を見せる。
この状態じゃなかったら、嬉しかったのに。
「あら、おはようございます…イソップくん？」
「これはどういう状況かしら？」
私は挨拶したあと、普通に疑問に思ったことを述べる。
「え？これはですね…貴女を僕のものにする為にやったことです。僕たちは永遠の愛を誓ったじゃないですか！」
何を言っているの？
「キスやハグもしたし、遊園地でデートもしたし…あとは…貴女のハジメテを奪ったり…可愛かったですよ？」
ハジメテ？誰と勘違いしてるの？
「うふふ…可愛いですね…あっ、指輪とかウェディングドレスとか用意しました。これから結婚式を挙げて夫婦になりましょう。そして夫婦になった後は…やっぱり僕たちの赤ちゃん欲しいですよね？」
「は？何を言って…」
急にベラベラと喋りだすイソップくん。
「さぁ、行きましょうか…マイスイート」
私をお姫様抱っこし、ベッドまで連れて行く彼。
もちろん抵抗する私。
「恥ずかしいんですね。大丈夫ですよ？優しくしますよ…」
そのあと、少し血のついたベッドとウェディングドレスを着て棺で眠る私とそれを見て微笑む彼がいたとか。
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