虎杖悠仁の恋事情

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「はぁ…………もう先輩強すぎない？」

俺らが少年院内での呪霊の討伐任務で、登録されていない特級呪霊が襲い、俺が1度死んだあの日からみんなに内緒で特訓してきた日々のうちの1日。海外出張から帰ってきた先輩が俺に付き合ってくれることになって絶賛稽古中だ。
そんな先輩に投げ飛ばされて、今床に横たわってる最中。

「でも悠仁強いよね。びっくりしたよ、私」

そうですよ、そのもしかしてですよ。
先輩は女の子です。
だからちょっとはね、あるわけですよ。察してね。
身体が細い割に背は俺よりちょっと下くらいで結構高い。髪の毛は……これなんて言えばいいんだ。まあ肩くらいかな。表現の仕方合ってる？
そして雰囲気と喋り方と性格が五条先生にそっくりだ。遺伝子が組み込まれてるんじゃないかってくらい。
先生よりはめちゃめちゃ優しいし、かっこいいし可愛いけど。
あ、ほら、可愛いって認めちゃったよ、俺。

「でも俺は弱いよ。あの時死ぬほど思い知らされたし」
「それは特級だったから仕方ないよ」
「でも先輩はいけるっしょ？」
「当たり前っしょ」

そう、先輩は特級呪術師だ。まじですごい。

「よし、休憩にしよっか」

＊

先輩が持ってきてくれたペットボトルのキャップを回して、冷たい水を乾いた喉に流し込む。水の通ったところがスースーして涼しい感覚を覚える。
横を見ると先輩もペットボトルの蓋をとって口をつけている。少し露出された首から鎖骨にかけてを汗が流れていった。それにどうしても目を惹かれてしまう。
やっぱり好きじゃない女子でもさ、こういうの見ると惹かれてくよね。わかんないか。個人の問題か。
やっぱさ、俺って結構変態だと思うんだよね。
ネット上で俺は18歳以上の設定になってるの多いし、今もこうやって先輩のことじとーっと見ちゃってるし。さすがに特級呪術師だから視線には気づくよね？

「さっ、休憩し終わったらもっかいやるよ！」

え全然気づいてないじゃん…………。
もしかして先輩ってめちゃめちゃ鈍い感じ？

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